Googleビジネスプロフィールのカテゴリは、「検索されそうなキーワードをできるだけ多く登録する場所」ではありません。Googleは、中心となる事業内容を表すカテゴリをできるだけ少なく、かつ具体的に設定するよう案内しています。カテゴリはローカル検索のランキングにも影響するため、まずメインカテゴリで「この事業は何か」を明確にし、追加カテゴリは実際に行っている別の業種・事業を補うために使うのが基本です。この記事では、新規登録や新事業のプロフィール設計時に使える、候補の洗い出しからメイン・追加カテゴリの確定までを5つのSTEPで整理します。すでに設定済みのカテゴリを定期点検し、維持・変更・追加・削除を判定する方法は、カテゴリ監査の記事で扱います。
カテゴリ以外の属性・営業時間・写真・投稿・複数店舗管理まで含めて確認する場合は「Googleビジネスプロフィール最適化の実践ガイド」を確認してください。
すでに運用中のカテゴリを維持・変更・追加・削除に分けて点検する方法は「Googleビジネスプロフィールのカテゴリ監査」で解説しています。
Googleビジネスプロフィールのカテゴリは「何を売るか」ではなく「何屋か」で決める
Googleビジネスプロフィールのカテゴリ選びで最初に押さえたいのは、「事業に何があるか」ではなく「その事業が何であるか」を表すことです。
Googleは公式ガイドラインで、提供サービス、商品、設備を並べるのではなく、事業全体を表すカテゴリを選ぶよう求めています。また、広いカテゴリより、実態に合う具体的なカテゴリを優先する考え方を示しています。
たとえば複数の施術メニューがある店舗でも、各メニュー名をすべてカテゴリとして登録するのではありません。「この店舗を一言で説明すると何の事業か」を先に決め、その答えに最も近いカテゴリをメインに設定します。
Googleは、ローカル検索結果が主に「関連性」「距離」「知名度」の組み合わせで決まると説明しています。このうち関連性は、検索語句とビジネスプロフィールがどの程度合っているかを示すものです。カテゴリは、その関連性を理解してもらうための重要な情報の一つです。
| 判断する項目 | メインカテゴリ | 追加カテゴリ |
|---|---|---|
| 基本的な役割 | 事業全体を最もよく表す業種 | メインだけでは表せない別の事業内容を補う |
| 選び方 | 最も具体的で中心事業に近い候補 | 実際に行っている事業だけを追加 |
| 必須か | 必須 | 任意 |
| 避けること | 検索数だけで本業と違うカテゴリを選ぶ | 商品・サービスごとに大量追加する |
| 判断するときの問い | 「この事業は何屋か」 | 「この事業は、ほかに何屋でもあるか」 |

メインカテゴリは中心事業を表し、追加カテゴリは実際に行っている別の事業を補うために使います。
なお、Googleはカテゴリを独自に作成することを認めていません。希望する具体的なカテゴリがない場合は、表示された候補の中から実態に近い、より一般的なカテゴリを選びます。
メインカテゴリと追加カテゴリは何個まで設定できるのか
2026年8月24日時点で確認できるGoogle公式の一括アップロード用ヘルプでは、メインカテゴリとは別に、追加カテゴリを最大9つ登録できると説明されています。つまり同ページの仕様では、メイン1つと追加最大9つという構成です。
一方、日本語版の別のプロフィール編集ヘルプには「カテゴリは9つまで選択できます」という表記もあります。英語版では「up to 9 more categories」と案内されており、公式ヘルプ間でも日本語表現が完全には統一されていません。
そのため、実際に設定するときは管理画面に表示される現在の上限を最終確認してください。
重要なのは、上限まで登録することではありません。
Googleのガイドラインは、中心事業を表すカテゴリを「可能な限り数少なく」設定することを推奨しています。枠が余っているから追加するのではなく、事業実態を説明するために必要かどうかで判断します。
Googleビジネスプロフィールのカテゴリを5STEPで選ぶ
カテゴリは、検索順位や競合店舗の設定から逆算するのではなく、「事業実態→候補→顧客目的→設定先の整理→最終決定」の順番で決めると判断がぶれにくくなります。

カテゴリは自社の事業実態を起点に候補を絞り、顧客の利用目的と、メイン・追加・サービス・別プロフィールのどこで表すべきかを確認して最終判断します。
STEP1|自社の中心事業を一文で定義する
最初にGoogleビジネスプロフィールを開く前に、自社の事業を一文で説明します。
確認するのは、次の3点です。
- 顧客は何を目的に来店・問い合わせするのか
- 売上や事業運営の中心になっているものは何か
- 看板、公式サイト、店頭案内などでは何の事業として説明しているか
ここで重要なのは、「今後伸ばしたいサービス」と「現在の事業実態」を分けることです。
集客したいサービスがあるからといって、そのサービスを中心事業のようにカテゴリ設定するのは適切ではありません。
カテゴリは広告キーワードではなく、現在の事業そのものを示す情報だからです。Googleも、カテゴリをキーワードや属性として使用しないよう明記しています。
STEP2|管理画面で具体的なカテゴリ候補を洗い出す
次に、Googleビジネスプロフィールのカテゴリ編集欄へ中心事業を表す言葉を入力し、表示される候補を確認します。
Googleは、表示されたリストから具体的なカテゴリを選ぶよう案内しています。たとえば、より具体的なカテゴリが存在するのであれば、広い上位概念だけで済ませないことが基本です。
候補が見つからない場合は、言い換えも試します。
たとえば自社内で使用している業界用語と、Googleがカテゴリ名として採用している一般名称が一致しない場合があります。
それでも完全一致するカテゴリがなければ、無理に別業種を選ばず、実態を説明できる近い一般カテゴリを選択します。
STEP3|メインカテゴリ候補を5軸で採点する
複数の候補が残った場合は、感覚だけで決めず、同じ基準で比較します。
以下はカテゴリ監査に使える10点満点の判断表です。
| 評価軸 | 0点 | 1点 | 2点 |
|---|---|---|---|
| 事業実態との一致 | 実態と異なる | 一部一致 | 中心事業そのもの |
| 顧客目的との一致 | 目的が異なる | 一部一致 | 主な来店・問い合わせ目的と一致 |
| 具体性 | 広すぎる | 中程度 | 実態に合う具体的業種 |
| Web・店頭情報との一致 | 根拠がない | 一部確認できる | 公式サイト・店頭等でも一貫 |
| 継続性 | 一時的サービス | 副次事業 | 継続する中心事業 |
最も重要なのは「事業実態との一致」です。
検索需要が大きいカテゴリでも、実態と合っていなければ採用しません。逆に、具体性だけを追い求めて事業全体を正しく表せなくなる場合は、一段広いカテゴリを選びます。
この採点はGoogle公式のランキング算出方法ではなく、自社でカテゴリを選ぶ際の判断を標準化するための実務フレームです。
STEP4|候補ごとに「カテゴリで表す情報か」を確認する
候補を採点したら、その情報をカテゴリで表すべきかを確認します。ここで商品名、施術名、設備名、対応地域などが混ざっている場合は、カテゴリ候補から外します。
候補ごとに、次の順で振り分けます。
- 事業全体を最もよく表す業種なら、メインカテゴリ候補
- メインとは別に独立した業種として実際に提供しているなら、追加カテゴリ候補
- 個別の商品・施術・メニューなら、サービス欄や商品欄で表現
- 独立して対外表示・運営される部門なら、別プロフィールの要件を確認
検索されたい語句がカテゴリ一覧に表示されても、自社の業種を表さないなら採用しません。候補を増やす工程ではなく、設定先を誤っている候補を除外する工程です。
STEP5|追加カテゴリは「独立して何屋と呼べるか」で決める
メインカテゴリが決まったら、追加カテゴリを検討します。
判断しやすい問いは、
「このサービスがある」ではなく、「この事業は○○でもある、と言えるか」
です。
Googleは、追加カテゴリについても、商品やサービスをすべて登録する方法を推奨していません。たとえばスーパーマーケットにベーカリーやデリカテッセンという独立した事業要素がある場合、追加カテゴリとして補う例を公式に示しています。
一方、細かな施術メニュー、取扱商品、設備などは、カテゴリではなくサービス欄など別の項目で表現できる場合があります。特定業種ではサービスをプロフィールへ直接登録でき、検索されたサービスがプロフィール上で強調表示されることもあります。
複数事業がある場合は「追加カテゴリ」か「別プロフィール」かを分ける
複数事業を行っている店舗では、何でも追加カテゴリへ入れるのではなく、「一つの事業の一部なのか、独立した事業なのか」を確認します。
Googleは、独立した対外的な部門があり、その部門が別々に所有・運営されている場合、その部門には独自のビジネスプロフィールが必要になると案内しています。
また、一つのビジネスで複数サービスを提供しているだけの場合は、サービスごとにプロフィールを作成するのではなく、一つのプロフィール内でサービスを掲載する方針が示されています。
| 状況 | 基本判断 |
|---|---|
| 中心事業そのもの | メインカテゴリ候補 |
| 同一事業内の別業種として成立する | 追加カテゴリ候補 |
| 単なる商品・施術・メニュー | サービス・商品等で表現 |
| 同一施設内だが独立運営される別事業 | 別プロフィールの要件を確認 |
| 集客したいだけで現在は提供していない | カテゴリに設定しない |

複数事業をすべて追加カテゴリへ入れるのではなく、中心事業、別業種、個別サービス、独立事業のどれに当たるかで設定先を分けます。
複数事業では、カテゴリ設計だけで解決しようとするとプロフィールの意味が曖昧になりやすいため、サービス欄や商品情報、Webサイト側のページ構成まで含めて整理することが重要です。
設定前に根拠を残し、担当者が変わっても同じ判断をできるようにする
初期選定では、選んだカテゴリ名だけでなく、そのカテゴリを選んだ根拠を残します。目的は効果測定ではなく、登録担当者の感覚で判断が変わるのを防ぐことです。
| 記録項目 | 内容 |
|---|---|
| 中心事業の定義 | 顧客に何を提供する事業かを一文で記載 |
| メインカテゴリ | 採用したカテゴリと、中心事業に最も近い理由 |
| 追加カテゴリ | 採用したカテゴリと、独立した別業種といえる根拠 |
| 除外候補 | 採用しなかった候補と、サービス等へ振り分けた理由 |
| 確認資料 | 公式サイト、店頭表示、事業資料など実態を示す情報 |
| 決定者 | 最終判断した担当者・責任者 |
すでに運用中のプロフィールについて、変更優先度、競合比較、変更前後の計測、監査頻度を決める作業は初期選定とは別です。設定後に事業内容とのずれが疑われる場合は、カテゴリ監査の手順で棚卸ししてください。
カテゴリ設定で避けたい5つの失敗
初期選定では、候補を増やすより、カテゴリに入れるべきでない情報を除外する視点が重要です。
1.検索キーワードとしてカテゴリを追加する
カテゴリはSEOキーワードを登録する欄ではありません。
Googleも、キーワードそのものやビジネスの属性を示す目的でカテゴリを使用しないよう明記しています。
2.上限までカテゴリを埋める
追加できる枠があっても、すべて使う必要はありません。
Googleの基本方針は、中心となる事業を表すカテゴリを可能な限り少なく設定することです。
3.検索上位の店舗を正解としてコピーする
上位店舗と自社では、中心事業、提供範囲、店舗形態が異なる場合があります。最終判断は、検索順位ではなく自社の事業実態を基準にします。
4.サービス名と業種カテゴリを混同する
一つの業種の中で提供する細かなサービスまで追加カテゴリにする必要はありません。
対応業種では、サービス欄へ具体的なサービスを登録できます。
5.選定根拠を残さない
根拠が残っていないと、担当者の交代や店舗追加のたびにカテゴリ判断が変わります。中心事業の定義、採用理由、除外理由を記録し、同じ事業実態なら同じ結論を出せる状態にします。
複数店舗の初期登録では業態別の選定ルールを先に決める
同じ業態の店舗を複数登録する場合は、店舗ごとにゼロから選ぶのではなく、業態別に標準メインカテゴリと追加カテゴリ候補を決めます。例外は、店舗ごとに事業内容や独立部門の有無が異なる場合だけです。
Googleの一括管理向けヘルプでも、同一タイプの複数拠点について共通したメインカテゴリを使う考え方が示されています。初期登録時に次の3点を揃えておくと、店舗間の不必要な差を防げます。
- 業態ごとの中心事業の定義
- 標準メインカテゴリと採用理由
- 追加カテゴリを認める条件と例外承認者
登録後の店舗間差分や事業変更を定期的に点検する工程は、カテゴリ監査として別に実施します。
まとめ
Googleビジネスプロフィールのカテゴリは、検索されたいキーワードを並べる場所ではなく、「そのビジネスが何であるか」をGoogleとユーザーへ伝える設定です。
まず中心事業を一文で定義し、その実態に最も近く具体的なカテゴリをメインにします。追加カテゴリは、メインだけでは表せない実在する別の事業を補う場合に使い、商品やサービスをすべて登録する必要はありません。
迷った場合は、事業実態、顧客の利用目的、具体性、Webサイトとの整合性を優先してください。検索上位の店舗と同じかどうかは、初期選定の決定基準ではありません。
選定時には、採用したカテゴリだけでなく、中心事業の定義、採用理由、除外理由を記録します。複数店舗では業態別の共通ルールを作り、例外条件を明確にしてから登録することが重要です。運用開始後の変更判断や定期点検は、カテゴリ監査の工程として分けて実施します。
参考文献・データ元
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」。カテゴリを少数・具体的に設定し、「事業が何であるか」を表すという基本方針の確認に使用。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「業種を管理する」。メインカテゴリ、追加カテゴリ、独立部門、カテゴリ固有機能、カテゴリ変更時の再確認について使用。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」。関連性・距離・知名度の説明に使用。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールで使用する一括アップロード用スプレッドシートを作成する」。メインカテゴリと追加カテゴリの設定数、複数拠点管理の確認に使用。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールに表示されるサービスを管理する」。カテゴリとサービス項目の使い分けに使用。
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「重複するプロフィールと所有権に関する問題を解決する」。複数サービスと複数プロフィールの判断に使用。
