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複数店舗のMEO対策会社を乗り換える|GBP権限・口コミ・計測を引継ぎ

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践

多店舗のMEOを外注している企業が支援会社を切り替えるとき、最も避けたいのは「契約を終了したらGoogleビジネスプロフィールを操作できなくなった」「過去の施策や計測条件が分からず、新しい会社がゼロから調査し直すことになった」という状態です。

切り替えで重要なのは、旧会社との契約を先に終わらせることではありません。自社がGoogleビジネスプロフィールの管理権限を確保し、新しい支援会社のアクセス確認、店舗一覧、計測条件、口コミ対応状況、未完了タスクの受け渡しまで完了させたうえで旧会社の権限を外すことです。

この記事では、多店舗MEOの外注先を停止期間なく切り替えるための手順と、契約終了前に回収する情報を整理します。

多店舗MEOの外注先切り替えは「新会社へ渡してから旧会社を外す」が基本

多店舗MEOの外注先を切り替えるときは、旧支援会社の権限を先に削除してはいけません。

基本の順番は次のとおりです。

  1. 自社が各Googleビジネスプロフィールの管理権限を持っているか確認する
  2. 対象店舗一覧と現在の設定を確定する
  3. 旧支援会社から運用データと未完了タスクを受け取る
  4. 新支援会社へ必要な権限を付与する
  5. 新支援会社が対象店舗へアクセスできることを確認する
  6. 計測条件や運用ルールを引き継ぐ
  7. 契約終了日に旧支援会社の権限を削除する
  8. 切り替え後の店舗情報と計測状況を再確認する

自社の権限確認から新支援会社への受領確認、旧支援会社の権限削除までのMEO切り替え手順

旧支援会社を先に削除せず、新支援会社が店舗を管理できることを確認してから権限を外す順番が基本です。

Googleビジネスプロフィールでは、オーナーと管理者で操作できる範囲が異なります。オーナーはユーザーの追加・削除などができ、管理者には一部制限があります。Googleは第三者事業者についても、ビジネス側が所有権や管理方法を理解し、必要に応じてアクセスできる状態を求めています。

そのため、外注先だけがGoogleビジネスプロフィールを管理し、自社側に十分な権限が残っていない状態は避けるべきです。

切り替え前に確認する8つの引き継ぎ対象

外注先を変更するときは、Googleビジネスプロフィールの権限だけでなく、これまでのMEO運用を再現するための情報まで引き継ぎます。

引き継ぎ対象 確認する内容 完了条件
Googleビジネスプロフィール権限 メインのオーナー、オーナー、管理者 自社側で管理できる
店舗マスター 店舗名、住所、電話番号、Webサイト、店舗コード 全店舗を一覧化
現在のプロフィール情報 カテゴリ、営業時間、属性、説明文、URL等 現在値を記録
口コミ対応状況 未返信口コミ、返信方針、エスカレーション案件 未処理案件を特定
投稿・施策状況 投稿予定、写真、キャンペーン、修正予定 未完了作業を一覧化
計測データ 表示、検索、通話、ルート、Webサイトクリック等 基準期間を保存
外部計測 順位計測、競合比較、ダッシュボード 計測条件ごと受領
運用ルール 承認者、更新頻度、緊急時対応、レポート定義 新会社と共有

多店舗では「何店舗あるか」だけでなく、今回の契約で管理しているGoogleビジネスプロフィールが何件なのかを確定することが重要です。

閉店済み店舗、開業準備中店舗、ブランド変更中店舗、重複プロフィールなどが混在していると、契約上の店舗数と実際の管理対象が一致しないことがあります。

最初に「対象店舗マスター」を作り、旧会社、新会社、自社の3者で同じ一覧を見る状態にします。

Googleビジネスプロフィールの権限は自社側を起点に整理する

外注先切り替えで最も重要なのが、Googleビジネスプロフィールの権限です。

Googleでは、ビジネスプロフィールに複数のオーナーを設定できますが、メインのオーナーは1人です。オーナーは他のユーザーの追加・削除ができますが、管理者はユーザーの追加・削除ができません。

そのため、外注契約では原則として自社側が管理の中心に残り、支援会社には業務上必要な範囲のアクセスを与える設計が安全です。

Googleも、第三者の代理事業者に対して、ビジネスオーナー本人がプロフィールを所有し、代理事業者を管理者として追加する形を可能な限り推奨しています。

新しい支援会社の権限確認を先に終わらせる

新しい支援会社を追加したら、旧会社を削除する前に次を確認します。

  • 全店舗が新会社側から表示されるか
  • 必要なプロフィールを編集できるか
  • 口コミを確認できるか
  • 投稿や写真を管理できるか
  • パフォーマンス情報を確認できるか
  • 管理対象外の店舗が混ざっていないか

特に所有権を変更する場合は日程に注意が必要です。

Googleでは、新しくオーナーまたは管理者になったユーザーには7日間、一部の操作に制限があります。たとえば他のユーザーの削除やメインのオーナー変更などが制限される場合があります。

したがって、旧会社との契約最終日に初めて新会社へ権限を付与するのではなく、余裕を持って事前にアクセスを付与し、実際に操作できる状態まで確認しておく方が安全です。

多店舗ではビジネスグループ単位の管理も確認する

店舗数が多い企業では、Googleビジネスプロフィールのビジネスグループを利用して複数店舗をまとめて管理している場合があります。

Googleのビジネスグループでは、複数のプロフィールをまとめ、グループ単位でアクセスを共有できます。

切り替え時には個別店舗だけを見るのではなく、

  • ビジネスグループの所有者
  • グループに所属する店舗
  • グループへアクセスできるユーザー
  • 旧会社が独自に作成したグループの有無

まで確認します。

口コミはプロフィールに残るが「対応状況」は引き継ぐ必要がある

同じGoogleビジネスプロフィールを継続利用するのであれば、支援会社を変更するために口コミを作り直す必要はありません。

Googleは、メインのオーナー権限を移行する際も、口コミなどのビジネス情報を維持できると案内しています。また、プロフィールからユーザーを削除しても、そのユーザーが過去に行った口コミへの返信、投稿、コメントなどはプロフィール上に残ります。

ただし、引き継ぐべきなのは口コミそのものだけではありません。

旧支援会社に次を確認してください。

  • 未返信口コミ
  • 返信案を作成済みだが未投稿の口コミ
  • クレームとして社内確認中の口コミ
  • 削除申請中の口コミ
  • 店舗側へ事実確認中の口コミ
  • 返信時の文章ルール
  • 本部確認が必要になる条件

たとえば新会社が「未返信だけ」を見ても、旧会社ですでに顧客対応や社内確認を進めていた案件かどうかは判断できません。

口コミ対応では、件数よりも「現在どこまで処理が進んでいるか」を渡すことが重要です。

パフォーマンスデータと外部計測データは分けて引き継ぐ

MEOのデータは、大きくGoogleビジネスプロフィール内のデータと、支援会社独自の計測データに分けて考えます。

Googleビジネスプロフィールでは、オーナーや管理者が検索、閲覧、通話、ルート検索、Webサイトクリックなどのパフォーマンス情報を確認できます。

一方、支援会社が独自ツールで管理している次のような情報は別です。

  • ローカル検索順位
  • 計測キーワード
  • 計測地点
  • 計測端末や検索条件
  • 競合店舗
  • 月次レポート
  • 独自ダッシュボード
  • Looker Studio等のレポート
  • 改善施策と実施日の記録

Googleビジネスプロフィール内のパフォーマンスデータと支援会社の外部計測データを分けて引き継ぐ概念図

MEOの切り替えでは、Google側のパフォーマンス情報と、順位・キーワード・計測地点など外部計測の条件を分けて整理します。

これらは、新会社へ自動的に渡るとは限りません。

契約終了前にCSV、Excel、PDFなど受け取れる形式を確認し、必要な期間のデータを保存してください。

数値だけでなく「計測条件」を渡す

特に重要なのが、順位や成果指標の定義です。

たとえば旧会社が「地域名+業種」の順位を計測していても、新会社が違う地点や違う検索語で計測すれば、切り替え前後の数字を単純比較できません。

最低限、次を引き継ぎます。

項目 確認内容
対象キーワード 店舗ごとの計測KW
計測地点 市区町村、住所、座標等
計測頻度 毎日、週次、月次
順位判定方法 ローカル結果のどこまでを対象にするか
比較期間 前月比、前年同月比等
KPI 通話、ルート、Webクリック、予約等
競合 比較対象店舗
レポート締め日 毎月の集計期間

支援会社を変更した月だけ数値が大きく変わった場合、施策効果ではなく計測条件が変わった可能性があります。

切り替え月は旧条件と新条件を一度並行して確認すると、数字の断絶を見つけやすくなります。

多店舗MEOの切り替えは30日前から進める

契約条件によって前後しますが、多店舗では次のような移行スケジュールを設定すると整理しやすくなります。

多店舗MEOの外注先変更を契約終了30日前から切り替え後1週間まで進めるタイムライン

新しい支援会社へのアクセス付与は契約最終日ではなく、受領確認に必要な期間を確保して事前に進めます。

時期 主な作業
契約終了30〜14日前 契約条件、対象店舗、権限、データ保有状況を確認
14〜8日前 レポート、店舗情報、口コミ対応、未完了施策を回収
7日以上前 新支援会社へ必要なアクセスを付与
7〜1日前 新会社による店舗・権限・計測条件の受領確認
最終運用日 未完了作業を確定し、最終レポートを受領
契約終了日 合意した手順で旧支援会社のアクセスを削除
切り替え後1週間 店舗情報、口コミ、投稿、計測、権限を再点検

大切なのは、契約終了後も旧会社を無断で残すことではありません。

必要な重複期間は契約期間内に設定し、新会社の受領確認まで終わらせたうえで、合意した終了日に旧会社のアクセスを外します。

変更履歴は「何を変えたか」を支援会社側から受け取る

Googleビジネスプロフィールでは、Google自身によるプロフィール情報の更新が行われることがあります。Googleはユーザーからの報告や各種情報源をもとにビジネス情報を更新する場合があり、プロフィール上で確認できる変更もあります。

一方で、外注先切り替えに必要なのは、Google側の更新だけではありません。

旧支援会社から、少なくとも直近の主要変更について次の形式で受け取ります。

  • 実施日
  • 対象店舗
  • 変更した項目
  • 変更前
  • 変更後
  • 変更理由
  • 根拠となった情報
  • 承認者
  • 結果確認日

たとえばカテゴリ変更後に表示状況が改善したとしても、その記録がなければ新会社が元へ戻してしまう可能性があります。

「現在何が設定されているか」だけではなく、「なぜその状態にしたのか」を引き継ぐことが重要です。

未完了タスクは担当者ではなく店舗単位で残す

多店舗運用では、切り替え日にすべての作業が終わるとは限りません。

次のような未完了タスクがないか確認します。

  • 営業時間変更の反映待ち
  • 店舗名や住所変更の審査待ち
  • 新店舗のオーナー確認
  • 重複プロフィールの対応
  • 口コミ削除申請
  • 口コミ返信の社内確認
  • 写真差し替え
  • WebサイトURL変更
  • 予約リンク変更
  • 新カテゴリの検討
  • 閉店・移転処理

タスクは担当者名だけで管理せず、「店舗×作業×現在状態×次の担当者」の形で引き継ぎます。

店舗 タスク 現在状態 次の対応 新担当
A店 営業時間変更 Google反映待ち 反映確認 新支援会社
B店 口コミ削除申請 審査中 結果確認 自社本部
C店 新店舗登録 オーナー確認前 確認手続き 新支援会社

この形式なら、切り替えによる作業漏れを減らせます。

検索ユーザーから見ると外注先の変更日は関係ない

MEOを担当する企業側にとっては「旧会社から新会社への切り替え」ですが、Google検索やGoogleマップを使う来店候補者にはその事情は見えません。

切り替え期間中でも、ユーザーは営業時間、電話番号、Webサイト、口コミ、写真などを見て店舗を比較します。

そのため、

  • 営業時間が古い
  • WebサイトURLが切れている
  • 重要な口コミへの返信が止まる
  • 新店舗情報が反映されない

といった状態を作らないことが重要です。

外注先変更の成功条件は「契約を切り替えられたこと」ではなく、店舗情報の管理と改善を止めずに新体制へ移行できたことです。

旧支援会社の権限を削除する前の最終チェック

最後に、次の項目を確認してください。

  • 自社が全対象店舗を管理できる
  • 新会社が全対象店舗へアクセスできる
  • 店舗マスターを3者で確認した
  • 未返信口コミを引き継いだ
  • 対応中の口コミ案件を引き継いだ
  • 投稿予定を引き継いだ
  • 主要な変更内容を引き継いだ
  • 過去レポートを保存した
  • 順位計測条件を保存した
  • KPI定義を新会社と合わせた
  • 未完了タスクの担当者を決めた
  • 契約終了日を確認した
  • 旧会社の権限削除担当者を決めた
  • 切り替え後の確認日を決めた

MEOの旧支援会社の権限を削除する前に確認する5つの移管完了条件

旧支援会社の権限削除は契約日だけで判断せず、新支援会社への移管が完了していることを確認してから行います。

1項目でも不明なものがある場合は、旧会社のアクセスを削除する前に整理します。

外注先の切り替えが難しい場合は移行設計から見直す

数店舗であれば担当者同士の引き継ぎでも対応できますが、数十店舗以上になると、権限、店舗情報、口コミ、計測、契約、未完了タスクを人の記憶だけで管理するのは難しくなります。

特に、

  • 自社がメインのオーナーか分からない
  • 支援会社名義のアカウントが混在している
  • 店舗ごとに管理者が違う
  • 過去の変更履歴が残っていない
  • 順位の計測条件が分からない
  • レポートとGoogle側の数字が一致しない
  • 旧会社と新会社の担当範囲が重なっている

といった場合は、次の支援会社を決める前に、現在の管理状態を棚卸しする方が安全です。

移行支援を比較する場合は、一般的なMEO運用の提案内容ではなく、自社権限の確保、対象店舗マスターの確定、過去データ・変更履歴の回収、計測条件の継続、旧会社の権限削除までをどこまで支援範囲に含むかを確認します。見積もりも、月額運用費だけでなく、権限棚卸しやデータ移行、計測再設定などの移行作業が含まれているかを確認してください。

自社だけで整理が難しい場合は、多店舗のGoogleビジネスプロフィールの権限や運用状況を確認したうえで、移行方法について専門会社へ相談する方法もあります。

まとめ

多店舗MEOの外注先を切り替えるときは、「旧会社との契約終了」ではなく「運用資産を新体制へ移せたか」を基準に進めます。

特に重要なのは次の5点です。

  • 自社側でGoogleビジネスプロフィールの管理権限を確保する
  • 新会社へのアクセス確認を旧会社削除より先に行う
  • 口コミ、投稿、変更内容、未完了タスクを状態ごと引き継ぐ
  • Google側のパフォーマンスと外部順位計測を分けて保存する
  • 計測キーワードや地点などの条件まで揃えてから比較を続ける

多店舗では1店舗の引き継ぎ漏れでも、営業時間、口コミ対応、計測などに影響します。

「誰が管理するか」「何を引き継ぐか」「いつ旧会社を外すか」を店舗単位で確認し、停止期間を作らずに切り替えることが重要です。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

・「ビジネス プロフィールのオーナーと管理者を管理する」
発表元:Google
使用内容:オーナー・管理者の権限、ユーザー削除後の過去操作の扱い
Google公式ヘルプを確認する

・「ビジネス プロフィールのメインのオーナー権限を譲渡する」
発表元:Google
使用内容:所有権移行、口コミ等の維持、新規オーナー・管理者の7日間の制限
Google公式ヘルプを確認する

・「ビジネス プロフィールのサードパーティ ポリシー」
発表元:Google
使用内容:第三者事業者とビジネスオーナーの権限・透明性に関する考え方
Google公式ヘルプを確認する

・「ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する」
発表元:Google
使用内容:検索、閲覧、通話、ルート、Webサイトクリック等の指標
Google公式ヘルプを確認する

・「Create & manage business groups」
発表元:Google
使用内容:多店舗のビジネスグループ管理
Google公式ヘルプを確認する

・「ビジネス プロフィールに対する Google による変更を管理する」
発表元:Google
使用内容:Googleによるプロフィール情報更新の仕組み
Google公式ヘルプを確認する

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