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口コミ分析のカテゴリ辞書を設計する方法|商品・接客・価格・待ち時間を一貫して分類する

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践口コミ分析口コミ対策、レピュテーション管理
複数担当者が口コミとカテゴリ辞書を見ながら同じ分類基準でレビューを整理している様子

口コミを「商品」「接客」「価格」「待ち時間」などに分類しても、担当者ごとに基準が違えば、店舗比較や時系列比較の数字は信用しにくくなります。

必要なのはカテゴリ名の一覧ではなく、「何を含めるか」「何を除外するか」「迷った場合にどう判定するか」まで定めたカテゴリ辞書です。

口コミを分類した後に、件数・比率・店舗差・重大度などから改善テーマを抽出する全体手順は、口コミ分析のやり方|不満・評価要因・店舗差を分類して改善テーマを抽出するで解説しています。

本記事が扱うのは、その前段にある分類ルールの標準化です。 複数担当者・多店舗・AI分類でも同じ基準を再利用できるように、カテゴリの粒度、定義、含む・除外条件、複数ラベル、未分類、判定一致率、カテゴリID、辞書バージョン、更新時の互換ルールまで整理します。

読後の成果物は「口コミ分析結果」ではなく、繰り返し使えるカテゴリ辞書・判定ルール・版管理表です。

口コミ分析のカテゴリ辞書とは、分類ルールを共有するための設計書

口コミ分析のカテゴリ辞書とは、口コミを分類する際に使うカテゴリ名と、その判定基準をまとめた設計書です。

カテゴリ辞書を使ったテーマ分類を含む口コミ分析全体の流れは、口コミ分析とは?で整理しています。

単に「商品」「接客」「価格」「待ち時間」とカテゴリ名を並べるだけでは十分ではありません。

たとえば、

「料理はおいしかったが、提供まで30分待った」

という口コミを考えてみます。

「料理」を主題として商品カテゴリだけに分類する担当者もいれば、「商品」と「待ち時間」の両方へ分類する担当者もいるでしょう。

さらに「30分待った」を待ち時間への不満と判定するか、単なる事実として扱うかでも結果が変わります。

こうした違いを減らすため、カテゴリ辞書には少なくとも定義、含める条件、除外条件、具体例、例外時の扱いまで記載します。

質的データ分析のコードブックに関する研究でも、再現可能な分類には、コードのラベルだけでなく、定義、説明、適用条件・除外条件、実例などを明示することが重要とされています。

つまり、カテゴリ辞書の目的は、分析結果から改善施策を決めることではありません。

誰が分類しても、できるだけ同じ判断になる状態を作り、後から同じ定義で再集計できるようにすることが目的です。

最初に決めるべきは「分類結果を何の単位で使うか」

カテゴリを作る前に、分類結果をどの意思決定単位で使うかだけを固定します。

ここで改善施策の優先順位まで決める必要はありません。辞書設計で必要なのは、分類の粒度を決めるための利用単位です。

たとえば「接客」と「待ち時間」は、どちらも店舗体験に関する話題ですが、別々に増減を確認したいなら分けます。一方、「内装」「BGM」「座席」を常に一つのまとまりとして確認するなら、「店内環境」という上位カテゴリにまとめる方法があります。

カテゴリを分けるか迷ったときは、次の問いを使います。

「この2つを別カテゴリにしたとき、集計・比較・担当間の判定に意味のある違いが出るか」

違いが出ないほど細かな分類は、辞書の境界を増やし、判定不一致を起こしやすくします。

逆に一つへまとめ過ぎると、後から必要なテーマだけを切り出せません。

この段階では「何を改善するか」ではなく、後から比較したい単位に合わせてカテゴリ境界を決めることに集中します。

カテゴリは「大分類」と「小分類」の2階層にすると運用しやすい

多店舗や複数担当者で運用する場合は、最初から細かなカテゴリを横一列に並べるより、「大分類→小分類」の2階層に整理すると管理しやすくなります。

口コミカテゴリを大分類、小分類、改善先の3段階で整理したカテゴリ階層図

大分類は集計軸、小分類は実際の判定単位として使うと、カテゴリ数が増えても構造を保ちやすくなります。

大分類 小分類の例 境界を決める観点
商品・サービス品質 味、仕上がり、機能、耐久性 商品そのものの品質への言及か
接客・対応 挨拶、説明、提案、問い合わせ対応 人の応対・説明への言及か
価格 高い、安い、料金説明、コストパフォーマンス 金額・価格納得感への言及か
待ち時間・速度 受付、提供、配送、返信速度 待機・処理時間への言及か
環境・設備 清潔さ、内装、座席、設備 空間・設備への言及か
予約・利用導線 予約、決済、受取、キャンセル 利用手続き・導線への言及か
その他 上記へ意図的に含めない話題 辞書上、対象外と決めた内容か

実際の小分類は業種に合わせて変更します。

飲食店であれば「味」「提供速度」「清潔さ」、美容業界であれば「施術」「カウンセリング」「予約」、小売業であれば「商品」「品ぞろえ」「レジ待ち」などが考えられます。

重要なのは、最初から細分化し過ぎないことです。

分類不能な口コミや特定テーマが継続して出てきた場合に、小分類を追加できる構造にしておく方が、辞書を維持しやすくなります。

カテゴリ辞書には最低7項目を持たせる

実務で使用するカテゴリ辞書では、カテゴリ名だけでなく、判定の境界線まで記録します。

項目 記載内容
カテゴリID 集計やAI処理に使う、名称とは別の固定識別子
カテゴリ名 担当者が理解しやすい表示名
定義 何について述べているカテゴリなのか
含める条件 どのような口コミを分類するか
除外条件 似ていても分類しないケース
正例・反例 該当する例と該当しない例
複数ラベル・例外ルール 他カテゴリとの併用や迷った場合の処理

口コミ分析のカテゴリ辞書に必要なカテゴリコード、定義、除外条件など7項目を示した図

カテゴリ辞書では、名称だけでなく定義・含める条件・除外条件・正例と反例まで明文化します。

たとえば「待ち時間」であれば、「商品やサービスの提供までに要した時間への言及」と定義できます。

一方、「営業時間が短い」は時間に関する口コミでも、提供までの待ち時間とは異なります。

この場合、「営業時間」は待ち時間から除外し、「店舗情報」や「利用条件」など別カテゴリへ分類すると決めます。

この「似ているが含めないケース」を書くことが重要です。

コードブック研究でも、定義だけでなく、適用条件や除外条件、例を持たせながら実際のデータで修正していく方法が再現性向上につながると報告されています。

1件の口コミに複数の話題がある場合は、複数ラベルを前提にする

口コミは、1件につき1テーマとは限りません。

たとえば、

「味は良かったですが、店員の説明が分かりにくく、会計もかなり待ちました」

という口コミには、少なくとも3つの観点があります。

カテゴリ 該当箇所 感情
商品・サービス品質 味は良かった ポジティブ
接客・対応 説明が分かりにくい ネガティブ
待ち時間・速度 会計もかなり待った ネガティブ

1件の口コミを商品、接客、待ち時間の複数テーマと感情に分けて分類する例

1件の口コミに複数の話題がある場合は、テーマごとにラベルを付け、感情もテーマ単位で分けて管理します。

この口コミを「接客」だけに分類すると、商品への評価や待ち時間の言及が記録から消えてしまいます。

そのため、複数テーマを保持したい運用では、1件の口コミへ複数カテゴリを付けられる設計にします。

SurveyMonkeyの自由記述回答のカテゴリ分類機能でも、1回答に複数カテゴリを設定でき、複数カテゴリを許可するとカテゴリ別割合の合計が100%を超える場合があると説明されています。

また、Aspect-Based Sentiment Analysis(観点別感情分析)の研究でも、文章全体のポジティブ・ネガティブだけを見るのではなく、「どの対象・観点について、どの感情が示されているか」を分けて扱う考え方が整理されています。

実務では、テーマ分類と感情分類を別項目として管理するのがポイントです。

「その他」「未分類」「判定保留」は分けて管理する

分類できない口コミをすべて「その他」に入れると、辞書の不足を発見しにくくなります。

そこで、「その他」「未分類」「判定保留」を分けて管理します。

状態 意味 辞書側の扱い
その他 辞書上、既存カテゴリへ含めないと意図的に決めた内容 原則そのまま
未分類 現在の辞書では適切なカテゴリが存在しない 新カテゴリ候補として記録
判定保留 文脈不足などで担当者が判断できない 再判定ルールへ送る

口コミ分類におけるその他、未分類、判定保留の違いと対応方法を比較した図

「その他」「未分類」「判定保留」を分けることで、辞書不足と口コミ自体の曖昧さを切り分けられます。

たとえば、新しいサービスを開始した直後、そのサービスに関する口コミが増えたにもかかわらずカテゴリが存在しなければ、「その他」ではなく「未分類」とします。

未分類が繰り返し発生するなら、新しいカテゴリを追加する候補です。

一方、意味そのものが読み取れない口コミは「判定保留」にします。

重要なのは、未分類が出た直後に担当者判断でカテゴリを勝手に増やさないことです。辞書更新の承認手順とバージョン更新を経てから正式カテゴリへ追加します。

カテゴリ辞書を作成・検証・版管理する7ステップ

カテゴリ辞書は、カテゴリ名を決めて完成ではありません。実際の口コミで境界を検証し、複数担当者で判定を合わせ、使う版を固定して初めて運用できます。

STEP1.利用単位と分類単位を決める

最初に、店舗比較、商品別集計、顧客接点別集計など、分類結果をどの単位で使うかを決めます。

あわせて、「口コミ1件単位」ではなく「口コミ内のテーマ単位」で分類するのかを決めます。

複数ラベルを使用するなら、テーマ単位での判定ルールが必要です。

STEP2.実際の口コミを読み、仮カテゴリを作る

自社の口コミを確認し、繰り返し登場するテーマを洗い出します。

最初から理想的な分類体系を作ろうとせず、実データに存在する表現から仮カテゴリを作ります。

この時点ではカテゴリIDを仮置きし、正式運用前に重複や粒度を整理します。

STEP3.定義・含める条件・除外条件・正例・反例を記入する

カテゴリ名だけでなく、カテゴリごとに判定基準を文章化します。

似たカテゴリほど、除外条件と反例を明確にします。

「どちらにも入り得る」状態が残る場合は、複数ラベルを許可するのか、優先ルールを置くのかも記録します。

STEP4.複数担当者が同じ口コミを独立して分類する

辞書を作った担当者だけでテストすると、本人の頭の中にある暗黙のルールが残ります。

同じサンプルを2人以上が独立して分類し、結果を比較します。

AI分類を予定している場合も、最初は人間同士で境界を確認しておくと、AIの誤りと辞書自体の曖昧さを分けやすくなります。

STEP5.不一致の原因を分類し、辞書を修正する

判定が違った箇所を単に多数決で決めず、不一致理由を確認します。

主な原因は、

  • 定義が曖昧
  • カテゴリ同士が重複している
  • 含む・除外条件が不足している
  • 正例・反例が不足している
  • 複数ラベルの扱いが不明確
  • 元の口コミ自体が曖昧

などに分けられます。

原因に応じて辞書を修正し、不一致ケースだけでなく別サンプルでも再テストします。

STEP6.カテゴリIDと辞書バージョンを固定する

テスト後は、カテゴリ名とは別に変更しにくいカテゴリIDを確定し、「v1.0」など辞書バージョンと適用開始日を記録します。

運用開始後に表示名だけを変える場合でも、概念が同じならカテゴリIDは維持します。

カテゴリの意味や境界を変更する場合は、同じ版を上書きせず、新しい辞書バージョンとして管理します。

STEP7.未分類・判定保留・低一致カテゴリを定期確認する

運用後は、新しい商品やサービス、店舗オペレーションの変更によって新しいテーマが発生します。

未分類、判定保留、不一致が多いカテゴリを定期的に確認し、必要な場合だけ辞書更新候補へ送ります。

更新する場合は、変更理由、旧ID・新ID、適用開始日、過去データの扱いを決めてから次のバージョンを公開します。

判定一致率は「辞書が同じ意味で読まれているか」を測るKPI

カテゴリ辞書の品質を見る最も分かりやすい方法の一つが、複数担当者の判定一致率です。

たとえば、同じ100件を2人が分類し、82件で同じ判定になった場合、単純一致率は82%です。

ただし、単純一致率だけでは偶然同じ判断になったケースも含まれます。

より厳密に確認する場合は、2人の評価者で使われるCohen’s kappaや、複数評価者・欠損などにも対応しやすいKrippendorff’s alphaといった、偶然一致を考慮する指標を利用できます。

Intercoder Reliabilityに関する方法論研究でも、単純一致率には偶然一致の問題があり、分析条件に応じた一致度指標を使う必要性が整理されています。

一方、「何%なら必ず合格」という全テーマ共通の絶対基準が存在するわけではありません。

実務では、たとえば80%前後を初期の警告ラインとして置き、それを下回ったカテゴリを確認する方法があります。ただし、80%を科学的な万能基準として扱うのではなく、自社の分類難易度や利用目的に応じて調整します。

重要なのは全体平均より、どのカテゴリで不一致が集中しているかです。

一致率が低いカテゴリは「原因修正→再テスト」までを1セットにする

一致率が低いカテゴリを見つけたら、次の順で修正します。

  1. 不一致になった原文だけを抽出する
  2. 不一致理由を「定義」「境界」「例不足」「複数ラベル」「原文曖昧」へ分ける
  3. 辞書の該当欄だけを修正する
  4. 修正内容と理由を変更履歴へ記録する
  5. 元の不一致ケースだけでなく、別サンプルでも独立分類する
  6. 一致率を再計測する
  7. 改善した場合だけ次版へ反映する

同じサンプルだけで再判定すると、担当者が正解を覚えた影響を受けるため、可能であれば別サンプルも含めて確認します。

また、全体一致率が高くても、「価格」と「料金説明」のような特定の境界だけで不一致が集中している場合は、そのカテゴリを優先して修正します。

AIで口コミ分類する場合も、先にカテゴリ辞書を固定する

生成AIやテキスト分析ツールを利用する場合でも、カテゴリ辞書の役割はなくなりません。

AIへ「口コミを適切なカテゴリに分類してください」とだけ指示すると、似た意味のカテゴリ名が増えたり、分類粒度が処理ごとに変化したりする可能性があります。

そのため、AIへ渡す分類ルールには少なくとも次を含めます。

  • 指定したカテゴリID以外を勝手に生成しない
  • カテゴリ名ではなくカテゴリIDを出力させる
  • 複数テーマが含まれる場合の複数ラベルルールを固定する
  • 感情はテーマごとに判定する
  • 判定根拠となった原文を残す
  • 判断できない場合は未分類または判定保留にする
  • 使用した辞書バージョンを記録する
  • AIモデルや分類条件を変更した場合は再評価する

2026年のMedallia Experience Cloudのリリースノートでは、未タグデータからのトピック発見、AIによるトピックルール生成、コメントサンプルを用いた監査とPrecision Scoreの確認などが案内されています。一方、最終的なトピックの採用・編集は管理者が行う設計になっています。

AIはカテゴリ辞書を不要にする仕組みではなく、固定した辞書を大量データへ適用し、未分類や不一致候補を見つける処理を効率化する仕組みとして位置付ける方が、分類基準を維持しやすくなります。

カテゴリIDと辞書バージョンを固定する

時系列比較を続けるには、カテゴリの「表示名」と「識別子」を分けて管理します。

表示名は人が読むための名称です。一方、カテゴリIDは集計・AI処理・履歴管理で使う固定識別子です。

たとえば「接客」という表示名を「スタッフ対応」へ変更しても、意味と境界が同じならIDは SERVICE のまま維持できます。

一方、「接客」を「説明」と「態度」へ分割する場合は、意味そのものが変わるため、新しいIDを発行し、旧IDとの移行関係を残します。

最低限、次を版管理表へ保存します。

  • 辞書バージョン
  • 適用開始日
  • カテゴリID
  • カテゴリ名
  • 変更種別
  • 変更理由
  • 旧カテゴリID
  • 新カテゴリID
  • 過去データを再分類するか
  • 新旧データをどの単位で比較できるか

名称変更・統合・分割では移行表を残す

変更 IDの扱い 過去データとの互換ルール
表示名だけ変更 原則同じID 同一カテゴリとして比較可能
定義・境界を変更 新版として管理 変更前後を同一定義とみなさない
1カテゴリを分割 新IDを複数発行 必要なら新IDを旧IDへ再集約して長期比較
複数カテゴリを統合 統合先の新IDまたは代表IDへ移行 旧ID→新IDの対応表を保持
カテゴリ廃止 IDを再利用しない 廃止日と代替先を記録

たとえば従来の「接客」を、「説明」と「態度」に分割するとします。

旧カテゴリ 新カテゴリ 過去データとの比較
SERVICE SERVICE_EXPLANATION 必要に応じて旧SERVICEへ再集約できる
SERVICE SERVICE_ATTITUDE 必要に応じて旧SERVICEへ再集約できる
WAIT WAIT 変更なし

この形なら、新しい分析では細かく確認しながら、過去との長期比較では旧分類へ戻して集計できます。

逆に、旧データを新しい境界で比較したい場合は、口コミ原文へ戻って再分類する必要があります。元データを再分類しないまま、旧版と新版のカテゴリ比率を同じ指標として直接比較しないようにします。

辞書更新の候補になるのは、未分類が継続して増えた場合、特定カテゴリだけ一致率が低い場合、新商品・新サービスが追加された場合、店舗オペレーションが大きく変わった場合などです。

辞書を定期的に作り直すのではなく、変更理由と履歴を残しながら版を更新することが重要です。

口コミ分類を始める前の辞書QAチェックリスト

実際の口コミ分類を開始する前に、次の項目を確認してください。

  • 分類結果をどの単位で使うか決まっている
  • 大分類と小分類の関係が整理されている
  • 各カテゴリに固定のカテゴリIDがある
  • 各カテゴリに定義・含める条件・除外条件・正例・反例がある
  • 1件に複数テーマがある場合の処理を決めている
  • テーマと感情を別項目として管理している
  • 「その他」「未分類」「判定保留」を分けている
  • 複数担当者で同じデータを独立分類している
  • 不一致が多いカテゴリを個別に修正し、再テストしている
  • AI分類でもカテゴリIDと辞書バージョンを固定している
  • 辞書のバージョン、適用開始日、変更履歴を保存している
  • 名称変更・統合・分割時の移行表がある
  • 旧版と新版を比較するときの再集約・再分類ルールがある

この状態まで揃っていれば、担当者・店舗・分析方法が変わっても、同じ分類ルールを再利用しやすくなります。

まとめ

口コミ分析のカテゴリ辞書は、「商品」「接客」「価格」といったカテゴリ名の一覧ではありません。

カテゴリID、定義、含める条件・除外条件、正例・反例、複数ラベル、例外処理まで揃えて初めて、複数担当者や多店舗で共有できる分類基準になります。

作成後は、複数担当者で同じ口コミを独立分類し、不一致が多いカテゴリの定義や境界を修正して再テストします。

AIを利用する場合も、AIに自由な分類体系を作らせるのではなく、人間側でカテゴリIDと辞書バージョンを固定し、そのルールに沿って分類させます。

さらに、「その他」「未分類」「判定保留」を分け、名称変更・統合・分割時の移行表を残せば、辞書を更新しても過去データとの比較条件を管理できます。

本記事で作るべき最終成果物は、改善テーマの一覧ではありません。

再利用可能なカテゴリ辞書、判定ルール、カテゴリID、辞書バージョン、変更履歴、移行表までを一つの運用セットとして持つことが、分類を長期運用するための土台になります。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

Roberts, K., Dowell, A., & Nie, J.-B. “Attempting rigour and replicability in thematic analysis of qualitative research data; a case study of codebook development.” BMC Medical Research Methodology, 2019. DOI: 10.1186/s12874-019-0707-y. URL: https://doi.org/10.1186/s12874-019-0707-y カテゴリ辞書の定義・除外条件・例示・反復改善の設計確認に使用。

O’Connor, C., & Joffe, H. “Intercoder Reliability in Qualitative Research: Debates and Practical Guidelines.” International Journal of Qualitative Methods, 2020. DOI: 10.1177/1609406919899220. URL: https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1609406919899220 判定一致率と偶然一致を考慮した評価方法の整理に使用。

Zhang, W., Li, X., Deng, Y., Bing, L., & Lam, W. “A Survey on Aspect-Based Sentiment Analysis: Tasks, Methods, and Challenges.” IEEE Transactions on Knowledge and Data Engineering, 2023. DOI: 10.1109/TKDE.2022.3230975. URL: https://doi.org/10.1109/TKDE.2022.3230975 観点別分類と感情分類を分ける考え方の確認に使用。

SurveyMonkey, “Categorize your open-ended text responses.” URL: https://www.surveymonkey.com/curiosity/text_analysis_categories/ 複数カテゴリ設定と未分類回答の扱いの確認に使用。2026年9月1日確認。

Medallia, “Medallia Experience Cloud 2026 H1 2 Release Notes.” 2026年4月22日以降リリース、2026年7月15日最終更新。URL: https://docs.medallia.com/en/medallia-experience-cloud/release-notes/medallia-experience-cloud-release-notes/2026-h1-2-e697 AIによるトピック生成・監査・人間による最終確認の仕様確認に使用。

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