[独自調査] Report ID: SBR-2026-019
公開日:2026年9月23日 著者:菊地 将
要旨
独自企業データベースのうち、Web調査を完了し、従業員数が登録されていた2,608社を規模別に比べたところ、MEOスコアの平均は300人以上が12.4点で最も高く、1〜9人は10.2点、10〜49人は11.2点、50〜299人は11.2点でした。一方で差は1〜2点台にとどまり、どの規模でも4割を超える企業がMEO関連の項目を1つも確認できない0点でした。企業規模がスコアを高めたのか、規模の大きい企業に共通する別の要因が影響しているのかは、このデータでは判断できません。
調査概要
- 対象:企業の公式サイト
- 期間:2026年8月下旬〜9月中旬
- 方法:公式サイト調査(独自企業データベース)
- サンプル:43,332社(Web調査完了)のうち従業員数登録2,608社
「自社のMEO対応は、同じくらいの規模の企業と比べて進んでいるのか」。この問いに答える数字は、あまり公開されていません。独自企業データベースのうち、Web調査を完了し、従業員数が登録されていた2,608社を規模別に比べたところ、MEOスコアの平均は300人以上が12.4点で最も高く、1〜9人は10.2点、10〜49人は11.2点、50〜299人は11.2点でした。一方で差は1〜2点台にとどまり、どの規模でも4割を超える企業がMEO関連の項目を1つも確認できない0点でした。この記事では、規模別のスコアを同規模企業とのベンチマークとして示し、自社の整備状況を点検する観点を整理します。
300人以上が平均12.4点で最高、規模間の差は1〜2点台
従業員規模別に見ると、MEOスコアの平均が最も高かったのは300人以上の企業群で、12.4点(100点満点)でした。1〜9人は10.2点、10〜49人は11.2点、50〜299人は11.2点です。中央値も、0点を上回ったのは300人以上の16.7点だけでした。
ただし、規模による差は大きくありません。300人以上と1〜9人の差は2.3点、10〜49人・50〜299人との差は約1.2〜1.3点です。1〜9人との差は偶然とは考えにくい水準ですが、10〜49人・50〜299人との差は、今回の企業数では偶然のばらつきと区別しにくい大きさです。
したがって、この調査から言えるのは「300人以上の企業群でスコアが最も高かった」という点までです。従業員数が多い企業ほどMEOに強い、という意味ではありません。
規模別の平均は10.2点から12.4点、中央値でも300人以上のみ16.7点
規模区分ごとのスコアは次のとおりです。
| 従業員規模 | 企業数 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|---|
| 1〜9人 | 371社 | 10.15点 | 0.0点 |
| 10〜49人 | 805社 | 11.20点 | 0.0点 |
| 50〜299人 | 904社 | 11.16点 | 0.0点 |
| 300人以上 | 528社 | 12.44点 | 16.7点 |
| 全体 | 2,608社 | 11.29点 | - |

従業員規模別のMEOスコア平均。300人以上が12.4点で最も高いものの、規模間の差は1〜2点台にとどまる。
平均は規模が大きいほど上がっていくわけではありません。10〜49人と50〜299人はほぼ同じで、1〜9人が最も低く、300人以上が最も高い形です。
300人以上には従業員数が数千人から8万人を超える企業も含まれます(中央値は720人)。極端に大きい企業1社を除いても平均は12.43点で、結果は変わりませんでした。
調査対象・母集団は43,332社、規模別比較は2,608社
調査対象と時点
弊社の独自企業データベースに登録されているWeb調査対象企業49,568社について、2026年8月下旬〜9月中旬に公式サイトを調べました。このうちWeb調査を完了した43,332社を対象に、従業員数の登録状況で絞り込んでいます。
従業員規模の区分と欠損の扱い
従業員規模は、データベースに登録された従業員数をもとに、1〜9人、10〜49人、50〜299人、300人以上の4区分で比較しました。Web調査を完了した43,332社の内訳は次のとおりです。
| 従業員数の登録状況 | 企業数 | MEOスコア平均 |
|---|---|---|
| 1人以上で登録あり(比較対象) | 2,608社 | 11.3点 |
| 「0人」と登録 | 10,769社 | 8.8点 |
| 登録なし | 29,955社 | 10.8点 |
「0人」と登録された企業には、従業員がいることが確認できる企業も含まれていました。そのため、今回の規模別比較では「0」を実際の従業員数として扱わず、比較対象から除外しています。なお、これらを1〜9人に含めて計算すると1〜9人の平均は8.9点(11,140社)になりますが、300人以上が最も高いという結果は変わりません。
MEOスコアは6項目の有無を確認した弊社独自の指標
MEOスコアは、弊社独自の評価基準です。公式サイト上で次の6項目を確認できたかどうかを見て、1項目につき16.7点、6項目すべてで100点になります。
- Googleマップの埋め込み
- Googleマップへのリンク
- 店舗(拠点)ごとのページ
- 店舗検索ページ
- 営業時間の記載
- 予約ページ
評価しているのは公式サイト側のローカル情報の整備状況です。Googleビジネスプロフィールの内容や、検索順位・集客成果を測ったものではありません。
どの規模でも4割以上の企業は0点、300人以上でも43.9%
平均点の差より目立つのは、どの規模でも0点の企業が多いことです。
| 従業員規模 | 0点(確認できた項目なし) | 16.7点(1項目) | 33.3点以上(2項目以上) |
|---|---|---|---|
| 1〜9人 | 56.9% | 28.8% | 14.3% |
| 10〜49人 | 50.2% | 36.0% | 13.8% |
| 50〜299人 | 50.1% | 36.4% | 13.5% |
| 300人以上 | 43.9% | 40.9% | 15.2% |
300人以上でも、6項目のうち1つも確認できなかった企業が43.9%を占めました。2項目以上そろっていた企業は、どの規模でも1割台半ばです。300人以上の平均が高いのは、0点の企業がやや少なく、1項目だけ確認できた企業が多いためで、多くの項目をそろえた企業が突出して多いわけではありません。
最高点は、1〜9人で50.0点、10〜49人で83.3点、50〜299人と300人以上で66.7点でした。6項目すべてをそろえた企業は、いずれの規模にも見られません。
規模差の中心は「店舗ページ」の確認率、項目によっては逆転
MEOスコアは6項目の確認率の平均と一致するため、規模差がどの項目から生じているかを分解できます。
| 確認できた項目 | 1〜9人 | 10〜49人 | 50〜299人 | 300人以上 |
|---|---|---|---|---|
| 店舗(拠点)ごとのページ | 35.6% | 41.5% | 43.3% | 53.6% |
| 予約ページ | 4.3% | 5.1% | 7.1% | 7.0% |
| 店舗検索ページ | 2.2% | 1.5% | 1.4% | 4.7% |
| 営業時間の記載 | 6.5% | 4.6% | 4.5% | 3.8% |
| Googleマップへのリンク | 4.6% | 7.5% | 5.1% | 3.2% |
| Googleマップの埋め込み | 7.8% | 6.8% | 5.3% | 2.3% |

300人以上のMEOスコアを押し上げている中心項目は店舗ページ。一方、Googleマップ埋め込みやリンクなどでは小規模側の確認率が高い項目もある。
50〜299人と300人以上の平均差1.3点のうち、店舗(拠点)ごとのページの差だけで約1.7点分を占めます。300人以上は店舗検索ページもやや高い一方、Googleマップの埋め込みやリンク、営業時間の記載は、むしろ小さい規模のほうが確認できた割合が高くなっています。
つまり、300人以上の平均が高いのは、6項目が総じて進んでいるためではありません。特定の項目の差が総合スコアを押し上げている形で、総合点だけでは整備の中身は判断できないことが分かります。
今回の結果から言えること、言えないこと
この調査には、次の制約があります。
- 従業員数が登録されていた企業は、Web調査を完了した43,332社の6.0%(2,608社)です。全企業の傾向を表すものではありません。従業員数が未登録の企業(29,955社)の平均は10.8点で、登録のある企業(11.3点)と大きくは離れていません
- 従業員数の登録値は、記録時点を統一して確認していません
- 店舗数、業種、事業形態、サイトの作り方、運営体制は区別していません。300人以上の企業は店舗や拠点が多い可能性がありますが、店舗数は今回確認していないため、店舗数がスコアに影響したとは言えません
- 評価は公式サイト上の6項目に限られ、Googleビジネスプロフィールの運用状況は含みません
以上から、今回言えるのは「従業員規模別にMEOスコアの差が見られた」までです。企業規模がスコアを高めたのか、規模の大きい企業に共通する別の要因が影響しているのかは、このデータでは判断できません。
自社サイトで確認したい6項目
自社の位置を確認するには、まず6項目のうちいくつが自社サイトで確認できるかを数えます。1項目で16.7点、2項目で33.3点です。
| 点検項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 店舗(拠点)ごとのページ | 店舗・拠点ごとに個別のページがあるか |
| 店舗検索ページ | 地域や条件から店舗を探せるページがあるか |
| 営業時間の記載 | 営業時間が文字情報として掲載されているか |
| Googleマップの埋め込み | 地図がページ内に表示されているか |
| Googleマップへのリンク | 地図アプリへ移動できるリンクがあるか |
| 予約ページ | 予約や来店の申込みに進めるページがあるか |

MEOスコアは公式サイト上の6項目で構成される。同規模企業との比較では、総合点だけでなく、どの項目が不足しているかを確認することが重要。
同規模の企業と比べると、次のように読めます。
- 0点の場合:どの規模でも4割から6割の企業が同じ状態です。ただし、300人以上でも半数近くが0点である点は、改善の余地が大きい領域であることを示しています
- 1項目の場合:0点の企業よりは進んでいますが、同規模の3割から4割が同じ位置です
- 2項目以上の場合:同規模の1割台半ばにあたる水準です
総合点だけで自社を判断せず、6項目のうちどれが不足しているかを確認してください。同じ16.7点でも、店舗ページがある企業と、Googleマップの埋め込みだけがある企業では、整備の中身が異なります。
店舗情報の整備状況を確認した後、表示・行動・来店まで継続的に測る方法は、MEOの効果測定の全体像で整理しています。
まとめ
従業員数が登録された2,608社を規模別に比較したところ、MEOスコアの平均は300人以上が12.4点で最も高く、1〜9人が10.2点、10〜49人が11.2点、50〜299人が11.2点でした。
ただし、規模間の差は1〜2点台で、どの規模でも4割を超える企業が0点でした。300人以上の平均を押し上げていたのは主に店舗ごとのページの確認率で、Googleマップの埋め込みなど他の項目では、小さい規模のほうが高い場合もあります。
これは従業員規模とスコアの関連を示す結果であり、規模が原因であることを示すものではありません。自社の規模帯の数字を目安に、6項目のうち何が確認できて何が不足しているかを点検することが、次の一歩になります。
参考文献・データ元
この記事で参照した情報を確認できます。
- 弊社調査:独自企業データベース(Web調査対象49,568社のうち、調査を完了した43,332社。2026年8月28〜29日、9月15〜19日に公式サイトを調査)
- MEOスコアおよび従業員規模別の集計:弊社集計(従業員数が1人以上で登録されていた2,608社)
‹ 親記事: MEOの効果測定は何から始める?「表示・行動・来店」でつながりを追う全体像とツールの選び方
関連記事
- › MEO順位計測の設計方法|地点・検索語句・頻度を固定して店舗別に比較する
- › MEOの競合分析方法|検索地点・カテゴリ・口コミ・店舗情報を比較する
- › 複数店舗のMEO成果を統合|店舗IDでGBP・予約・電話を接続
- › MEO順位変動のアラート設計|地点別順位・競合入替・GBP変更を異常検知する
- › MEO施策の実験ログを作る方法|GBP変更・順位・行動・来店を施策単位で記録
- › GBPのUTM計測方法|Web・予約・メニュー流入をGA4で確認
- › MEO順位ヒートマップの読み方・分析方法|地点グリッドで商圏・競合・弱点エリアを可視化
- › 複数店舗のMEO対策を比較|商圏・検索需要・競合密度をそろえる
- › MEOの競合入れ替わりを時系列で分析する方法|地点別Top3の変化と原因を切り分ける
- › GBP写真の効果検証|閲覧・Web・経路・予約を更新前後で比較
- › GBPカテゴリ変更の効果検証|順位・検索語句・行動を比較
- › GBPの予約・注文リンク効果|クリックから完了まで店舗別に比較
- › Googleマップ経由の電話成果を測る方法|発信・応答・予約・来店を店舗別に追う
- › Googleマップの経路検索を来店成果につなげて測る方法|ルート検索・予約・POSを店舗別に比較
- › MEO順位が急落したときの原因切り分け|計測地点・プロフィール変更・競合・口コミを順に確認
- › 多店舗でGoogleマップの成果に差が出るときの診断方法|更新・口コミ・順位・運用体制を店舗別に比較


