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従業員規模でAIOスコアに差。300人以上の企業で最も低い結果に

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践
従業員300人以上の企業群でAIOスコア平均21.6点だった調査結果を示すアイキャッチ

[独自調査] Report ID: SBR-2026-018

公開日:2026年9月22日 著者:菊地 将

要旨

独自企業データベースのうち公式サイトの情報を確認できた43,332社について、従業員数が1人以上で登録されていた2,608社を規模別に分け、当社独自のAIOスコア(100点満点)を比べたところ、300人以上の企業群は平均21.6点で、1〜9人(26.8点)、10〜49人(26.7点)、50〜299人(25.3点)より低い結果でした。中央値も、ほかの3区分が27.3点で並ぶなか、300人以上だけが18.2点です。差の理由までは今回の調査では確認できませんが、同じ規模の企業群の水準と、不足しやすい項目を知る目安になります。企業規模がAIOへの対応を左右する、あるいは大企業ほどAIOへの対応が遅れているといった因果や一般化は、この結果からは言えません。従業員数が登録されていたのは対象の6.0%にとどまり、日本企業全体を代表する結果ではありません。

調査概要

  • 対象:企業の公式サイト
  • 期間:2026年8月28〜29日、9月15〜19日
  • 方法:公式サイト情報収集(独自企業データベース)
  • サンプル:43,332社のうち従業員数登録2,608社

自社のAIO(AI検索や生成AIに、企業情報を正しく読み取ってもらうための情報整備)が、同じ規模の企業と比べてどの水準にあるのか。比較の物差しがなく、判断できていない担当者は少なくありません。独自企業データベースのうち公式サイトの情報を確認できた43,332社について、従業員数が1人以上で登録されていた2,608社を規模別に分け、当社独自のAIOスコア(100点満点)を比べたところ、300人以上の企業群は平均21.6点で、1〜9人(26.8点)、10〜49人(26.7点)、50〜299人(25.3点)より低い結果でした。中央値も、ほかの3区分が27.3点で並ぶなか、300人以上だけが18.2点です。差の理由までは今回の調査では確認できませんが、同じ規模の企業群の水準と、不足しやすい項目を知る目安になります。

300人以上の企業群はAIOスコア平均21.6点で、4区分の中で最も低い

従業員数が1人以上で登録されていた2,608社を4つの規模区分に分け、AIOスコアを集計しました。

従業員規模 企業数 平均 中央値 中間50%の範囲 最高点
1〜9人 371社 26.8点 27.3点 18.2〜36.4点 81.8点
10〜49人 805社 26.7点 27.3点 9.1〜36.4点 81.8点
50〜299人 904社 25.3点 27.3点 9.1〜36.4点 72.7点
300人以上 528社 21.6点 18.2点 9.1〜27.3点 81.8点

※AIOスコアは100点満点。「中間50%の範囲」は、点数の低い方から数えて25%目と75%目の企業の点数です。最低点はすべての区分で0点でした。

従業員規模別のAIOスコア平均を示す棒グラフ。1〜9人26.8点、10〜49人26.7点、50〜299人25.3点、300人以上21.6点

図1 従業員規模別のAIOスコア平均(従業員数1人以上で登録されていた2,608社、100点満点)

300人以上の平均は、ほかの3区分より3.7〜5.2点低くなりました。中央値は、1〜9人、10〜49人、50〜299人が27.3点(11項目中3項目を確認できた水準)であるのに対し、300人以上は18.2点(同2項目)です。今回の対象では、平均値でも中央値でも、300人以上が最も低い結果でした。

300人以上を除く3区分の平均は25.3〜26.8点で、差は最大でも1.5点です。区分ごとに段階的に下がる形というより、300人以上の区分で低い水準が確認された形です。

調査対象・母集団は43,332社、規模別比較は2,608社

独自企業データベースで公式サイトの情報収集対象としているのは49,568社です。公式サイトの情報は2026年8月28〜29日と9月15〜19日に収集しました。このうち、サイトの情報を確認しきれなかった6,236社は、各項目を確認できていないため「記載なし」とは扱わず、集計から除いています。残る43,332社が、AIOスコアを比較できる企業です。

AIO調査の対象49,568社から情報収集完了43,332社、従業員規模を比較した2,608社までの対象企業の絞り込みを示す図

公式サイトの情報収集対象49,568社のうち43,332社で情報収集を完了し、その中から従業員数が1人以上で登録されていた2,608社を規模別比較の対象としました。

従業員数の扱いと除外した企業

従業員数は、収集元の名簿に登録されていた人数を使いました。43,332社の内訳は次のとおりです。

  • 従業員数が1人以上で登録されていた企業(比較対象):2,608社(6.0%)
  • 従業員数が「0人」で登録されていた企業:10,769社
  • 従業員数が未登録の企業:29,955社

「0人」の登録は実際の従業員数を表す値か判断できないため、規模区分には入れていません。未登録の企業とあわせて、規模別の比較からは除外しました。参考までに、この2つの企業群のAIOスコア平均は「0人」登録が27.5点、未登録が26.1点で、いずれも300人以上の平均(21.6点)を上回っています。

規模区分は1〜9人、10〜49人、50〜299人、300人以上の4つです。300人以上の528社のうち、300〜999人は328社、1,000人以上は200社でした。

AIOスコアは11項目の有無を確認した当社独自の指標

AIOスコアは、AI検索や生成AIが企業サイトの情報を読み取る際の手がかりになり得る11項目について、公式サイトで記載やリンクを確認できたかを点数化した、当社独自の評価基準です。各項目は同じ配点で、確認できた項目が1つ増えるごとに約9.1点(100点÷11項目)が加わります。11項目すべてを確認できれば100点、1つも確認できなければ0点です。今回の対象で最も高かったのは81.8点(9項目)でした。

分類 項目 確認している内容
企業の基本情報 会社名 構造化データ(検索エンジンやAIが内容を読み取るためのHTML内の記述)に会社名がある
企業の基本情報 代表者名 「代表取締役」「代表者」などの表記とともに氏名がある
企業の基本情報 所在地 構造化データ、またはトップページの「〒」から始まる表記に住所がある
企業の基本情報 電話番号 構造化データ、またはトップページの電話番号表記がある
構造化データ 構造化データの種類 サイトに構造化データ(Schema.org)の記述がある
構造化データ sameAs 構造化データ内に、同一組織を示す外部ページ(公式SNSなど)の指定がある
事業内容・独自情報 サービス説明文 事業やサービスの内容を説明する文章がある
事業内容・独自情報 独自調査・レポート 独自調査やレポートへのリンクがある
信頼情報 著者情報 著者情報の記載がある
信頼情報 監修者情報 「監修」表記がある
信頼情報 出典リンク 「出典」「参考文献」などのリンクがある

確認はサイトのトップページを中心に機械的に行ったものです。会社概要ページなど下層ページにだけ記載がある場合は、記載していても確認できません。

分布で見ても、300人以上は「1項目のみ」が多く、5項目以上が少ない

平均値は一部の企業に引っ張られることがあるため、確認できた項目数ごとの企業割合も見ました。

従業員規模 0点(0項目) 1項目 2項目 3項目 4項目 5項目以上
1〜9人(371社) 11.6% 12.7% 18.6% 22.1% 12.7% 22.4%
10〜49人(805社) 10.6% 15.8% 17.6% 21.5% 12.0% 22.5%
50〜299人(904社) 9.3% 17.9% 20.5% 21.3% 12.9% 18.0%
300人以上(528社) 10.8% 26.5% 20.8% 19.5% 8.9% 13.4%

0点の企業は各区分とも9〜12%で、300人以上が特に多いわけではありません。差が表れているのは中間の層です。300人以上では、確認できた項目が1つだけの企業が26.5%と、ほかの区分(12.7〜17.9%)より多くなっています。5項目以上を確認できた企業は13.4%で、ほかの区分(18.0〜22.5%)を下回りました。

300人以上とほかの各区分との平均の差についてはブートストラップ法で95%信頼区間を確認しており、いずれも区間がゼロをまたぎませんでした(50〜299人との差は3.7点、区間は2.0〜5.5点)。ただし、これは規模以外の条件をそろえた比較ではありません。

項目別では電話番号・所在地・構造化データ・会社名で差

総合点の差がどの項目から生じているかを、項目ごとに確認できた企業の割合で比べました。

項目 1〜9人 10〜49人 50〜299人 300人以上
会社名 32.6% 33.5% 28.5% 20.6%
代表者名 12.7% 11.1% 11.2% 12.7%
所在地 45.8% 42.7% 37.5% 25.8%
電話番号 55.5% 42.9% 37.3% 22.0%
構造化データの種類 47.4% 45.5% 42.5% 33.9%
sameAs 11.3% 11.3% 9.6% 5.9%
サービス説明文 59.0% 67.3% 75.9% 78.2%
独自調査・レポート 10.2% 18.6% 19.1% 22.7%
著者情報 17.8% 17.6% 14.3% 12.7%
監修者情報 1.9% 2.1% 2.0% 1.7%
出典リンク 0.5% 0.6% 0.3% 1.3%
従業員300人以上の企業群で低かった電話番号・所在地・構造化データ・会社名と、高かったサービス説明文・独自調査の確認割合を比較した図

300人以上の企業群では基本情報や構造化データ関連の確認割合が低い一方、サービス説明文と独自調査・レポートは4区分で最も高く、11項目すべてが一様に低いわけではありません。

※各項目を確認できた企業が、その区分の企業数(1〜9人371社、10〜49人805社、50〜299人904社、300人以上528社)に占める割合です。

300人以上と50〜299人の差が最も大きかったのは電話番号(22.0%と37.3%)で、所在地(25.8%と37.5%)、構造化データの種類(33.9%と42.5%)、会社名(20.6%と28.5%)が続きます。sameAsも300人以上は5.9%で、ほかの区分(9.6〜11.3%)より低くなっています。

一方、サービス説明文(78.2%)と独自調査・レポートへのリンク(22.7%)は、300人以上が4区分の中で最も高い割合でした。300人以上の企業群の低さは、11項目に一様に表れているわけではありません。

差が目立った項目は、構造化データや、トップページ上の会社情報の記載として確認できるかどうかに関わるものです。300人以上の企業では、会社情報を会社概要ページにまとめ、トップページには載せていない構成も考えられます。その場合、今回の判定では確認できません。

規模にかかわらず確認できた企業が少ないのは6項目

規模別の差とは別に、どの区分でも確認できた企業が25%未満にとどまった項目が6つありました。

  • 独自調査・レポートへのリンク:10.2〜22.7%
  • 著者情報:12.7〜17.8%
  • 代表者名:11.1〜12.7%
  • sameAs:5.9〜11.3%
  • 監修者情報:1.7〜2.1%
  • 出典リンク:0.3〜1.3%

とくに監修者情報と出典リンクは、どの区分でも2%前後か、それを下回る水準でした。ただし、著者情報・監修者情報・出典リンクは、記事コンテンツを公開している企業でなければ該当しにくい項目です。確認できなかったことが、そのまま不足を意味するわけではありません。

今回の結果から言えること、言えないこと

今回確認できたのは、この調査の対象と評価基準のもとで、従業員300人以上の企業群のAIOスコアが、ほかの規模区分より低かったという事実です。企業規模がAIOへの対応を左右する、あるいは大企業ほどAIOへの対応が遅れているといった因果や一般化は、この結果からは言えません。

AIOスコアがトップページと構造化データを中心に11項目の記載やリンクを確認した指標であり、AI検索の引用回数ではないことを示す図

今回のAIOスコアは公式サイト上の11項目を機械的に確認した独自指標です。下層ページだけに情報がある場合は未検出となる可能性があり、AI検索での実際の引用数を示すものではありません。

  • 業種、サイトの規模、サイトの運用体制、拠点数、事業形態、Web関連の投資額、ドメインの構成など、規模以外の要因を分けて比較していません
  • 従業員数が登録されていたのは対象の6.0%にとどまり、日本企業全体を代表する結果ではありません。収集元の名簿による偏りも考えられます。最も件数の多い収集元であるプレスリリース配信サービスの掲載企業(1,098社)だけで再集計しても、平均は1〜9人26.5点、10〜49人25.6点、50〜299人23.4点、300人以上20.0点と同じ方向でしたが、収集元の影響を完全に除いた確認ではありません
  • AIOスコアは、情報の記載やリンクを確認できたかを点数化したもので、AI検索での実際の引用や表示の多さを測ったものではありません
  • 確認はトップページ中心の機械的な判定のため、下層ページにだけ記載している企業は低く出ます
  • 個別の企業の評価や優劣を示すものではありません

自社サイトで確認したい11項目

総合点が同規模の企業群と近くても、確認できていない項目は自社ごとに異なります。次の11項目のうち、自社サイトで確認できるものと、できないものを整理してみてください。

  • 会社名:構造化データに会社名を記述している
  • 代表者名:トップページに代表者名を記載している
  • 所在地:トップページまたは構造化データに住所を記載している
  • 電話番号:トップページまたは構造化データに電話番号を記載している
  • 構造化データの種類:構造化データを記述している
  • sameAs:構造化データで公式SNSなどの外部ページを指定している
  • サービス説明文:事業やサービスの内容を説明する文章がある
  • 独自調査・レポート:独自調査やレポートへのリンクがある
  • 著者情報:記事に著者情報を記載している
  • 監修者情報:必要な記事に監修者情報を記載している
  • 出典リンク:数値や主張の出典・参考文献にリンクしている

本調査と同じ11項目の基準で自社サイトを確認し、同規模の企業群と比べたい方は、資料をダウンロードしてご覧ください。

同規模の企業群との比較は、平均・中央値と項目別の割合で行う

自社の水準を確認するときは、次の順に見ると位置づけをつかみやすくなります。

  1. 自社の従業員数に当てはまる区分を選び、最初の表の平均・中央値と自社の点数を比べる。極端に高い企業に左右されにくい中央値も併せて見る
  2. 自社の点数を、確認できた項目数に置き換える。項目数×約9.1点で、2項目なら18.2点、3項目なら27.3点になる
  3. 総合点だけで判断せず、項目別の表で、自社が確認できていない項目が同規模の企業群でも少ない項目なのかを見る

1〜9人、10〜49人、50〜299人の平均の差は小さいため、総合点の比較よりも、どの項目が確認できていないかの点検のほうが、改善の手がかりになります。

項目別の整備状況を確認した後、表示・引用・流入・成果まで継続的に追う方法は、AIOの効果測定とKPI設計で整理しています。

まとめ

公式サイトの情報を確認できた43,332社のうち、従業員数が1人以上で登録されていた2,608社を規模別に比べたところ、AIOスコアの平均は300人以上が21.6点で、1〜9人(26.8点)、10〜49人(26.7点)、50〜299人(25.3点)より低い結果でした。中央値、項目数ごとの分布でも同じ傾向が確認されています。項目別では、電話番号・所在地・構造化データの種類・会社名で300人以上の割合が低く、サービス説明文と独自調査・レポートでは最も高くなっていました。

この結果は、規模がAIOスコアの差を生んでいることを示すものではありません。自社と同規模の企業群の水準を目安に、総合点だけでなく、確認できていない項目を点検することが、次の行動につながります。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

  • 独自企業データベースによる自社調査(調査対象:公式サイトの情報収集対象49,568社のうち情報収集を完了できた43,332社、そのうち従業員数が1人以上で登録されていた2,608社を規模別に比較。調査時点:2026年8月28〜29日、9月15〜19日)

 

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