メール配信システムは、料金の見え方がサービスごとに違います。配信数で決まるもの、登録アドレス数で決まるもの、問い合わせないと金額がわからないものがあり、そのまま並べても比べられません。この記事は、メール配信システムを選ぶ中小企業の経営者・選定担当者向けに、WiLL Mailと、ほかの3サービスを、公式ページの記載を同じ項目に並べます。そのうえで、自社の配信量と使い方から候補を絞る手順を示します。
比較する4つのメール配信サービス
公式ページで料金や機能を確認できた次の4サービスを比べます。
- WiLL Mail:配信タイプ(一斉配信、ターゲットメール、ステップメール)をプランで分けているメール配信システム
- 配配メール:公式ページが「楽楽メールマーケティング」へのサービス名変更を案内している、メール配信サービス
- Benchmark Email:登録アドレス数でプランが決まり、月額0円の「無料トライアル」もあるメール配信サービス
- Mailchimp:円表示の料金で、無料プランと3つの有料プランを案内している、メール配信サービス
ブラストメールは、確認した時点で公式サイトの料金・機能ページが、2026年10月21日の不正アクセスの確認を知らせる告知ページへ転送され、公式の記載を確認できなかったため、比較の対象から外しました。
確認日は2026年11月7日です。
メール配信を含むオウンドメディア全体の考え方は、オウンドメディア集客完全ガイド|SEO・記事設計・運用・CV改善・AIOまで成果につなげる方法【2026年版】で整理しています。
料金から運用体制まで、比べる5つの項目

4サービスの料金表記・課金の単位・契約期間
表1:料金の表記と契約の条件
| サービス | 料金の表記 | 税表記 | 課金の単位 | 契約・無料の範囲 |
|---|---|---|---|---|
| WiLL Mail | シンプル月額4,000円〜、プレミアム月額12,000円〜(同じページの別の箇所にプレミアム月額10,000円〜の記載もある) | 税別 | 公式の料金・機能ページで確認できなかった | 初期費用不要、1か月単位で契約。最低契約期間は1か月。無料トライアルは通常2週間で、配信件数に制限がある |
| 配配メール | 金額の記載なし。料金表を問い合わせて請求する | 確認できなかった | プランと登録アドレス数に応じて変動すると記載 | 最低利用期間は課金開始から12か月で、その後は1か月ごとの自動更新。単発利用のプランはない。無料トライアルの条件は確認できなかった |
| Benchmark Email | 無料は月額0円。Proは月額1,800円と1,500円の2通りが表示されている(どちらが月払い・年払いかは確認できなかった)。登録アドレス100,000件以上は見積もり | 確認できなかった | 登録アドレス数 | 公式の表記は「無料トライアル」(月額0円)で、連絡先500件まで |
| Mailchimp | Freeは0円。Essentialsは月額1,300円〜、Standardは月額1,900円〜、Premiumは月額38,000円〜 | 確認できなかった | コンタクト数に応じて送信上限が決まる。割引の表示は10,000コンタクト以上の条件つき | EssentialsとStandardは14日間の無料トライアル。送信上限を超えると超過料金が発生する |
WiLL Mailは、プレミアムの月額がページ内で12,000円と10,000円の2通り表示されていました。見積もりの段階で、どちらが現在の料金かを書面で確かめます。Mailchimpの金額も、割引適用時と通常の表示が混在していました。
最低契約期間は、WiLL Mailが1か月、配配メールが12か月(以降は1か月ごとの自動更新)です。Benchmark EmailとMailchimpの最低契約期間は、今回の資料では確認できませんでした。
配信数と登録アドレス数の上限の書かれ方

表2:配信数と登録アドレス数の書かれ方
| サービス | 配信数の上限 | 登録アドレス(連絡先)の上限 | そのほかの規模の目安 |
|---|---|---|---|
| WiLL Mail | 月間の上限は確認できなかった | 確認できなかった | 配信速度は毎時100万通以上(ベストエフォート)。データベースは1契約あたり最大100個、オペレータ(運用する人)は最大100人 |
| 配配メール | 「配信数 無制限」と記載 | 上限の数値は確認できなかった。料金は登録アドレス数で変わる | 確認できなかった |
| Benchmark Email | ドメイン認証済みのProは、登録アドレス数の上限の10倍まで。認証が未完了の場合は、プラン数の2倍まで(20,000通を超える場合は20,000通まで)。無料トライアル(月額0円)は月1,000通まで(ドメイン認証済みの場合) | 無料は500件まで。100,000件以上は見積もり | FAQの例では、5,000件のプランで月50,000通まで |
| Mailchimp | 送信上限はコンタクト数の倍数で、Essentialsは10倍、Standardは12倍、Premiumは15倍。Freeは月500通または1日250通まで | Freeは250件まで | 上限を超えると超過料金が発生する |
上限の単位がサービスごとに違うため、先に自社の数字を書き出します。計算例として、登録アドレスが3,000件で月4回配信するなら、月の配信数は12,000通です。Benchmark Emailは、登録アドレス数の上限が3,000件のプランなら、ドメイン認証済みで30,000通まで入りますが、認証が未完了だと2倍の6,000通までで、12,000通には足りません。Mailchimpは、Essentialsが10倍の30,000通、Standardが12倍の36,000通で、収まります。Freeは月500通(1日250通)までのため足りません。配配メールの「無制限」とWiLL Mailの配信速度は、月の上限の数字ではないため、Benchmark EmailやMailchimpの上限とは並べられません。
セグメント配信・ステップメール・フォーム・効果測定の対応状況

WiLL Mailは、プランによって使える配信タイプが違います。
表3:公式ページで確認できた機能
| サービス | セグメント(絞り込み配信) | ステップメール・自動配信 | 登録フォーム | 効果測定 |
|---|---|---|---|---|
| WiLL Mail | ターゲットメール配信は、公式ページが案内するターゲットDBで絞り込み条件を設定する。プレミアムプランの機能 | ステップメール配信は、日付情報に基づき属性で絞り込んで自動配信する。プレミアムプランの機能。分岐やステップ数の上限は確認できなかった | オプションで月額3,600円(税別) | 開封、クリック、ヒートマップ、コンバージョン分析(計測用タグの設置が必要)など。全プラン共通 |
| 配配メール | FAQにセグメント配信の記載。内容の詳細は確認できなかった | 公式サイトにステップメール・シナリオメールの機能紹介ページがある。対応プランや範囲は確認できなかった | FAQにフォーム作成の記載。詳細は確認できなかった | 公式サイトに開封チェック、クリックカウント、コンバージョン計測の機能紹介ページがある。対応プランや範囲は確認できなかった |
| Benchmark Email | フィルター機能で条件を指定して絞り込み・抽出できる | オートメーションの記載は確認できなかった | 登録フォームがある。公式は、いずれのプランでもすべての機能を使えると案内している | 開封率・クリック率をグラフで確認できる |
| Mailchimp | 予測セグメントはStandardとPremium。EssentialsとFreeの扱いは確認できなかった | 自動配信のフローは、Essentialsが4ステップまで、StandardとPremiumが200フローまで。Freeは含まれない | ポップアップフォームは全プランに含まれる | 確認したページでは確認できなかった |
WiLL Mailでは、ターゲットメールとステップメールがプレミアムの機能で、シンプルは一斉配信のみです。月額4,000円〜の表示だけで選ぶと、絞り込み配信ができないことがあるため、使いたい配信タイプが含まれるプランを先に確認します。
開封の測り方にも注意が必要です。WiLL Mailは、テキストメールの開封をリンクのクリックで疑似的に計測すると説明しています。開封率は計測方法に左右されるため、他社の数字と並べる前に、計測の方法を確認します。
到達率の説明と配信停止の扱い
表4:到達に関する説明と配信停止の扱い
| サービス | 到達に関する公式の説明 | 配信停止・同意の扱い |
|---|---|---|
| WiLL Mail | 「配信速度」と「到達率」にこだわった配信エンジンを搭載と記載。到達率の数値は確認できなかった。送信元を確認する仕組み(送信ドメイン認証)のSPFが有効かの自動チェック、DKIMの設定に対応。DMARCの記載は確認できなかった | 全プランで、ワンクリック購読解除(無効にできない)、配信停止リンク、配信停止リスト、オプトイン配信(配信を希望する受信者のみに送る)がある |
| 配配メール | 「迷惑メール判定されないための対策により、確実にメールを届けます。」と記載。FAQでは、SPF、DKIMなどの認証技術を標準で整備していると説明。到達率の数値と測定条件は確認できなかった | FAQに「配信停止の管理」の記載。詳細は確認できなかった |
| Benchmark Email | 確認できなかった | 確認できなかった |
| Mailchimp | 確認できなかった | 確認できなかった |
今回の資料では、4サービスの到達率を数値で比較できませんでした。送信元を確認する仕組みに対応していると確認できたのは、WiLL Mail(SPFの自動チェック、DKIM)と配配メール(SPF、DKIMを標準で整備)です。Benchmark EmailとMailchimpは、到達と配信停止の記載を今回の資料では確認できませんでした。
権限の分け方とサポート体制
表5:権限の分け方とサポート
| サービス | 権限・セキュリティ | サポート |
|---|---|---|
| WiLL Mail | 管理者別の権限設定(データベース、メール編集、スケジュール)は全プラン共通。承認機能、操作ログのダウンロード、IPアドレス制限、2要素認証(必須と記載)がある | 導入時は担当営業、運用時は専任のスタッフがサポートすると記載 |
| 配配メール | 確認できなかった | 専任サポートチームが導入から運用まで支援し、サポートは永年無料と記載。電話窓口は平日9:00〜18:00(サポート用か問い合わせ用かは確認できなかった) |
| Benchmark Email | 確認できなかった | 範囲は確認できなかった |
| Mailchimp | 確認できなかった | Premiumは電話と優先サポート。StandardとEssentialsは24時間365日のメール・チャット。Freeは最初の30日間のメール |
表5で権限の記載を確認できたのはWiLL Mailだけです。複数の担当者で配信するなら、ほかの3サービスの権限と承認は質問5で聞きます。
自社に合う候補を絞る5つの手順

次の順に絞ります。
- 登録アドレス数と、月の配信回数を書き出し、月の配信数を計算する
- 使いたい配信タイプ(全員への一斉配信、条件で絞った配信、ステップメール)を決め、それが使えるプランを確認する
- 料金と契約期間を、12か月分など同じ期間の総額にそろえる。税込か税抜か、追加の費用も含める
- 運用する人数と、権限や承認の要否を決める
- 無料の範囲で試し、配信停止の操作と、開封・クリックの数え方を確認する
配信システムを選んだあとの設計は、目的別に次の記事で整理しています。メールで集めた見込み客を受け止める導線はオウンドメディアの集客導線とは?記事からリード獲得までを設計する全体像とCTA・リードマグネット・フォーム最適化の基本、開封やクリックを商談や売上につなげる指標はコンテンツマーケティングのKPI設計|KGIから売上までつなぐ方法、メール経由の問い合わせを受注まで追う方法は記事別の商談・受注貢献をCRMで測る方法|CV後の商談化率・受注率・リード品質を評価で説明しています。
契約前に問い合わせたい5つの項目
契約前に、公式ページで確認できなかった点を各社へ聞きます。
- 料金:配配メール、Benchmark Email、Mailchimpは税込か税抜か。WiLL Mailは課金の単位は何か。Benchmark EmailとMailchimpは、最低の契約期間と、途中で解約したときの扱い
- 上限:WiLL Mailは月の配信数の上限、配配メールは登録アドレス数の上限と、超えたときの扱い
- 到達率:数値を示せるか。示せる場合、測定の対象、期間、方法
- 配信停止:配配メール、Benchmark Email、Mailchimpは、依頼があったときにどの機能で、どこまで自動的に反映されるか
- 権限:配配メール、Benchmark Email、Mailchimpに、管理者別の権限や承認の機能があるか。どのプランで使えるか
まとめ
使いたい配信タイプと必要な月間配信数を満たすプランを候補にします。絞り込み配信やステップメールを使うなら、WiLL Mailのプレミアムが候補で、料金は表示に不一致があるため見積もりで確認します。まず登録アドレス数と月の配信数を書き出し、候補の上限に収まるかを確かめてください。
参考文献
この記事で参照した情報を確認できます。
- WiLL Mail「トップ」 https://willcloud.jp/ (確認日:2026年11月7日)
- WiLL Mail「料金」 https://willcloud.jp/price/ (確認日:2026年11月7日)
- WiLL Mail「機能一覧」 https://willcloud.jp/function/ (確認日:2026年11月7日)
- 配配メール「料金」 https://www.hai2mail.jp/price.php (確認日:2026年11月7日)
- 配配メール「トップ」 https://www.hai2mail.jp/ (確認日:2026年11月7日)
- Benchmark Email「料金」 https://www.benchmarkemail.com/jp/pricing/ (確認日:2026年11月7日)
- Mailchimp「Marketing 料金」 https://mailchimp.com/pricing/marketing/ (確認日:2026年11月7日)
- ブラストメール「サイト公開の一時停止に関する告知」 https://info.blastmail.jp/information_service_outage.html (確認日:2026年11月7日)
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