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SEO対策会社の契約更新判断|成果・実装量・残る課題・次の施策

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践
SEO支援会社との契約更新について、実装記録や成果資料、次期計画を確認しながら判断している会議の様子

SEO支援会社との契約更新が近づいたとき、「順位は上がったが問い合わせは増えていない」「提案は多かったが、実際に何が実装されたのか分からない」と悩む担当者は少なくありません。

契約更新は、検索順位や自然検索流入だけを見て決めるのではなく、①実際に実装された施策、②検索から問い合わせまでの成果、③残っている課題、④次の契約期間で実施する施策、の4つを並べて判断することが重要です。

この記事では、現在SEO支援を外注している企業が、現行会社との契約を「継続する」「条件を変更する」「終了する」のどれにするか、自社で判断できる確認方法を整理します。

本記事は個別テーマに絞っているため、上位の全体設計を確認したい場合は、SEOの内製・外注・ハイブリッドの判断基準も参照してください。

SEO支援の契約更新は「4つの証拠」を揃えて判断する

SEO支援の契約更新では、「成果が出たか」だけではなく、成果が出るまでの実行状況を含めて評価します。

SEOは、提案を受けただけではサイトの状態が変わりません。提案が実装され、その結果を一定期間計測し、残った課題を次の施策へつなげるところまで進んで初めて、支援の良し悪しを判断できます。

契約更新前には、次の4項目を1枚の表にまとめると判断しやすくなります。

確認する証拠 見る内容 判断したいこと
実装済み施策 対象URL、変更内容、実装日、担当者 契約期間中に実際に何が変わったか
成果 表示回数、クリック、流入、問い合わせ、有効リード 施策が事業成果へどこまでつながったか
残課題 未実装施策、未解決の技術課題、CV導線など 成果が伸びない原因がどこに残っているか
次期施策 次に行う施策、担当、期限、評価指標 次の契約期間に支払う理由があるか

重要なのは、「過去の成果」と「未来への期待」を混ぜないことです。

今期に何を実施し、何が変化したかは実績として評価します。一方、「次は伸びると思う」「来期は改善する」という説明は、次期計画として別に評価します。

検索順位だけでSEO支援の成果を評価してはいけない

SEO支援の評価では、検索順位だけを見ると判断を誤る可能性があります。

Google Search Consoleの検索パフォーマンスでは、検索結果での表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位などを確認できます。Google自身も、特定の順位だけではなく、表示回数やクリックの変化を含めて検索パフォーマンスを確認できる仕組みを提供しています。

たとえば、平均掲載順位が上昇していても、問い合わせにつながらない情報収集キーワードばかりで表示されている場合、事業成果への貢献は限定的です。

反対に、流入総数が大きく伸びていなくても、「SEO会社 比較」「○○ 費用」「○○ 導入」といった検討段階の検索から問い合わせが発生するようになっていれば、事業への貢献度は高いと考えられます。

Google Analyticsでは、問い合わせや資料請求などをキーイベントとして設定し、どの流入元から成果につながったか確認できます。検索から問い合わせまでを評価するなら、Search ConsoleとGoogle Analyticsを分けずに確認する必要があります。

SEOの最終目的がWeb集客であれば、「検索順位が何位になったか」ではなく、検索している見込み客が自社を見つけ、検討し、問い合わせへ進んだかまで確認してください。

SEOの成果には時間差があるため「契約開始日」ではなく「実装日」から評価する

成果がまだ出ていないからといって、すぐに支援会社を変更するのも適切ではありません。

Googleは、SEO施策による変更が検索結果へ反映されるまで、数時間の場合もあれば数か月かかる場合もあり、一般的には数週間待って影響を確認することを案内しています。また、変更すれば必ず目に見える効果が出るわけではありません。

そのため、契約期間が6か月だったとしても、主要なサイト改修が5か月目に実装されたのであれば、「6か月支援を受けたのに成果がない」と単純には評価できません。

確認すべきなのは次の流れです。

提案日 → 承認日 → 実装日 → Googleに認識された時期 → 表示・クリックの変化 → 問い合わせへの影響

SEO施策を提案、承認、実装、検索への反映、表示やクリック、問い合わせの順に評価するタイムライン

SEOの成果は契約開始日だけでなく、主要施策を実際に実装した時点から追うと評価しやすくなります。

特に社内承認、制作会社、開発会社の都合で実装が遅れた場合は、支援会社の成果と自社側の実行体制を分けて評価する必要があります。

STEP1|契約期間中に「何が実装されたか」を棚卸しする

最初に行うのは成果の確認ではなく、実装状況の確認です。

契約開始時の提案書、月次レポート、タスク管理表などを集め、すべての施策を「実装済み」「進行中」「未実装」「中止」の4つに分類します。

実装済み施策には対象URLと実装日を付ける

「内部対策を実施」「コンテンツ改善を実施」といった記録だけでは、後から成果との関係を確認できません。

少なくとも、

  • 対象URL
  • 実施した変更
  • 実装日
  • 施策の目的
  • 評価する指標

を確認します。

GoogleもSEO会社を利用する際、SEO会社が行う変更内容や推奨内容、その理由について詳細に説明してもらうことを推奨しています。内容を説明できない、または変更内容を開示しない会社については注意が必要です。

未実装施策は「誰のところで止まったか」を分ける

未実装だからといって、すべて支援会社の問題とは限りません。

たとえば、

SEO会社が提案済み → 自社承認待ち
SEO会社が仕様作成済み → 制作会社の開発待ち
SEO会社が課題を把握 → 具体的な改善案が未提出

では、原因が異なります。

SEO施策がSEO会社、自社担当、制作・開発のどの工程で止まっているかを確認する業務フロー

未実装施策は、SEO会社、自社担当、制作・開発のどこで止まっているかを分けると、契約更新時の判断を誤りにくくなります。

「SEO会社」「自社担当者」「制作会社・開発会社」のどこで止まったのかを分けてください。

現行会社の提案内容には問題がなく、自社側で半年間ほとんど実装できていないなら、会社を変更しても同じ問題が再発する可能性があります。その場合は、支援会社変更より先に実装体制や契約範囲を見直す方が合理的です。

STEP2|検索表示から問い合わせまで成果を分解する

次に、成果を「順位が上がった・下がった」という一つの数字ではなく、検索から事業成果までの流れで確認します。

段階 確認する代表指標 判断すること
検索表示 表示回数、対象クエリ、掲載順位 狙った検索で見つかる状態になったか
クリック クリック数、CTR 検索結果から選ばれているか
サイト流入 自然検索流入、ランディングページ 事業につながるページへ人が来ているか
行動 問い合わせ、資料請求、相談予約 サイト内で次の行動が起きたか
商談 有効リード、商談、受注 事業成果につながったか

検索表示からクリック、サイト流入、問い合わせ、商談や受注までSEO成果を段階的に確認するフロー

検索順位は途中指標です。検索ユーザーが問い合わせや商談まで進んだかを段階ごとに確認します。

Search Consoleでは検索クエリやページごとに表示回数やクリックを確認できます。平均順位だけでなく、どの検索語とページが伸びたかまで確認することが重要です。

たとえば流入が30%増えていても、問い合わせにつながらない用語解説記事だけが伸びている場合と、サービス比較ページへの流入が増えている場合では価値が違います。

SEO支援会社には「流入が増えました」ではなく、「どの検索ユーザーが、どのページへ入り、どの行動につながったか」まで説明してもらうと評価しやすくなります。

STEP3|成果が出なかった原因を「支援会社」と「自社」に分ける

目標に届かなかった場合は、契約を終了する前に原因を分類します。

状態 主な原因候補 更新時の考え方
提案自体が少ない 支援会社側 支援内容の見直し候補
提案はあるが具体性がない 支援会社側 改善要求または終了候補
提案は具体的だが未実装 自社・制作体制側 実装体制を変更
実装済みだが検索表示されない 施策・品質・技術課題 原因分析を要求
流入は増えたがCVが増えない KWやサイト導線 SEOとCV改善を再設計
問い合わせは増えたが受注しない 商材・営業プロセス SEO以外も確認

契約更新の判断では、「成果未達=SEO会社が悪い」という二択にしないことが重要です。

2024年に株式会社ecloreがSEOコンサルティング会社の利用経験者302人を対象に実施した調査では、契約を更新しなかった理由として「費用対効果が低いと感じた」が24.7%で最多でした。「SEO施策の効果が実感できなかった」「コンサルタントとのコミュニケーションに不満があった」はともに20.5%でした。

同調査で契約更新経験者が重要視した項目では、「オーガニックトラフィックが継続的に増加しているか」が31.6%、「他社と比べてコストパフォーマンスが良いと感じているか」が28.7%でした。これは支援会社による調査のため業界全体へそのまま一般化はできませんが、更新時に成果と費用の両方が見られていることを考える参考になります。

STEP4|残課題と「次の契約期間で何をするか」を確認する

過去の成果が良かったとしても、次に行う施策がなければ、同じ契約をそのまま更新する必要はありません。

更新前には、支援会社へ次期90日程度の計画を提出してもらいます。

最低限、次の内容が必要です。

施策|対象|担当|期限|想定する変化|評価指標

たとえば「記事を月4本作成する」だけでは不十分です。

「比較・費用など商談に近い検索意図で不足している4テーマを作成し、該当サービスページへの流入と問い合わせを評価する」のように、残課題から施策が逆算されているか確認します。

前期のレポートとほぼ同じ施策が並んでいる場合は、「なぜ同じ施策を続けるのか」「前期に何が分かり、次期は何を変えるのか」を確認してください。

継続・条件変更・終了はこの判断表で分ける

最終的には、次の3つに分けます。

判断 該当しやすい状態 次に行うこと
継続 実装が進み、成果または前向きな途中変化があり、次期計画も具体的 現行条件で更新
条件変更 施策には価値があるが、実装体制・KPI・支援範囲に問題がある 範囲・体制・KPI・費用を再設定
終了 実施内容が不明、改善サイクルが止まっている、説明や次期計画がない 契約条件と引継ぎを確認して終了

SEO支援会社との契約を継続、条件変更、終了の3つに分けて判断するフロー

SEO支援は「継続か終了か」だけではありません。施策に価値があり、体制や契約範囲に問題がある場合は条件変更も選択肢になります。

特に「条件変更」を独立させることが重要です。

実装まで担当していないため成果が止まっているなら、SEO会社自体を変えず、実装支援を契約へ追加することで解決する場合があります。

一方、毎月レポートだけが提出され、実施内容や次の仮説を説明できないのであれば、契約を継続する合理性は低くなります。

契約更新会議でSEO支援会社へ確認したい7つの質問

更新会議では、次の7点に回答してもらうと判断材料を揃えやすくなります。

  1. 契約期間中に実装した施策を、対象URLと実装日付きで示せるか
  2. 未実装の施策は何件あり、どこで止まっているか
  3. Search Consoleでどの検索語・ページが改善したか
  4. 自然検索から問い合わせ・有効リードへどこまでつながったか
  5. 目標未達の原因をどのように分析しているか
  6. 残っている課題の優先順位はどうなっているか
  7. 次の契約期間で、何を、誰が、いつまでに行い、何で評価するか

GoogleはSEO会社について、検索1位を保証する会社には注意するよう案内しています。また、SEO会社が何を行うか不明確な場合は説明を求めるべきだとしています。

「次は1位にします」「アルゴリズムが落ち着けば伸びます」といった結果だけの説明ではなく、具体的な施策、対象、根拠、検証方法が示されているかを確認してください。

契約を継続した方がよいケース

問い合わせ目標が未達でも、すぐに契約を終了する必要がないケースがあります。

たとえば、主要ページの改善が実装されてからまだ数週間しか経過しておらず、Search Consoleでは表示回数が増え始めている場合です。Googleが案内しているように、変更の影響には時間差があります。

また、支援会社が具体的な課題と次の検証方法を提示できている一方、自社の承認や開発がボトルネックになっている場合も、会社変更だけでは解決しません。

この場合は契約を終了するより、社内の承認期限や実装責任者を決め、施策が実際にサイトへ反映される体制を作ることが先です。

条件を変更して更新した方がよいケース

SEO戦略や提案には問題がないものの、現在の契約範囲と自社体制が合っていない場合は、条件変更を検討します。

代表的なのは、

「SEO会社は提案まで、自社は実装できない」
「順位と流入だけをKPIにしていたが、今後は問い合わせまで見たい」
「記事制作は進んだが、サービスページ改善が契約外だった」

といったケースです。

この場合、SEO会社を変更するよりも、実装支援、CV改善、計測、コンテンツ制作など必要な業務だけ追加・削除した方が効率的なことがあります。

契約終了を検討した方がよいケース

契約期間の長さにかかわらず、改善サイクルそのものが動いていない場合は見直しが必要です。

契約終了後に別会社へ切り替える場合は、SEO支援会社への提案依頼書(RFP)の作り方で次期契約の条件を整理してから候補先へ依頼してください。

特に注意したいのは、実施した施策を説明できない、変更履歴がない、順位だけを報告する、未達原因と次の仮説が提示されない、という状態です。

現在のSEO会社を変更する場合は、解約前にSearch ConsoleやGoogle Analyticsなどの管理権限、過去のレポート、施策履歴、未実装タスク、コンテンツや制作データの扱いも確認してください。

次の会社がゼロから再調査する状態になると、切り替えコストが大きくなります。

まとめ

SEO支援会社との契約更新は、「順位が上がったから継続」「問い合わせが増えなかったから終了」という一つの数字で決めるものではありません。

まず、契約期間中に何が実装されたのかを整理します。そのうえで、検索表示、クリック、流入、問い合わせ、有効リードまで成果を確認し、未達の原因が支援会社、自社体制、サイト、営業のどこにあるかを分けます。

最後に、残課題と次期施策を並べて、「今後もこの会社へ費用を支払う合理的な理由があるか」を判断してください。

判断材料が揃わない場合は、現行会社をすぐ変更する前に、第三者へ実装状況・成果・残課題・次期計画の棚卸しを相談する方法もあります。現行契約を続けるべきか、条件を変更すべきかまで含めて整理してから判断すると、会社を変えても同じ問題が繰り返されるリスクを減らせます。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

・Google Search Central「Do you need an SEO?」
SEO会社が行った変更や推奨理由の説明、順位保証への注意事項を確認。2026年6月5日更新。 Google Search Central|Do you need an SEO?

・Google Search Central「SEO スターター ガイド」
SEO施策の変更が検索結果へ反映されるまでの時間に関する公式説明を確認。 Google公式 SEO スターターガイド

・Google Search Console Help「Performance report」
クリック、表示回数、CTR、平均掲載順位などの検索パフォーマンス指標を確認。 Search Console Performance report

・Google Analytics Help「Set up a key event」
問い合わせ等のキーイベントと流入元・アトリビューションの確認方法を参照。 Google Analytics|Set up a key event

・株式会社eclore「SEOコンサルティングサービスにおける契約更新の決定要因調査」
2024年9月5日〜11日、SEOコンサルティング会社利用経験者302人を対象としたオンライン調査。契約更新・非更新時の判断要因を参照。 SEOコンサルティングサービスにおける契約更新の決定要因調査

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