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オウンドメディアの記事テンプレートの作り方|原稿フォーマット・出典・CTA・FAQ・著者欄を標準化

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践
企画確定後の記事原稿フォーマットや出典・CTA・公開情報をテンプレートへ整理しているデスクのイメージ

オウンドメディアの記事制作を複数人で進めると、同じ企画でも原稿の書式、出典の残し方、図表の扱い、CTAや著者情報の入力方法が担当者ごとに変わりやすくなります。レビューのたびに体裁や必要項目を直しているなら、企画確定後に使う「記事テンプレート」を用意しておくと運用しやすくなります。

この記事で扱うのは、検索意図や対象読者、回答範囲、H2/H3を決める企画設計ではありません。それらはSEO記事のコンテンツブリーフで先に確定し、本記事では確定済みの企画を原稿・入稿・公開へ落とし込むためのフォーマットに絞ります。

結論からいうと、記事テンプレートで固定したいのは、文章の内容ではなく「原稿を完成させるための共通ブロック」です。タイトル・導入、本文ブロック、出典、図表、内部リンク記入欄、CTA、FAQ、著者・確認者、公開日・更新日、公開前確認までを同じ形式にすると、執筆者と編集者の認識をそろえやすくなります。

記事テンプレートは企画確定後に使う原稿・公開フォーマット

記事テンプレートは、記事のテーマや見出しをゼロから決める設計シートではありません。コンテンツブリーフなどで企画要件が確定したあとに、その内容を原稿へ落とし込み、公開時に必要な項目を漏らさないための実務フォーマットです。

役割を分けると、次のようになります。

工程 主な役割 この工程で決めるもの
コンテンツブリーフ 企画を確定する 検索意図、対象読者、回答範囲、見出し、根拠候補、内部リンク方針など
記事テンプレート 原稿・公開形式をそろえる タイトル欄、導入欄、本文ブロック、出典形式、図表欄、CTA欄、FAQ、著者・更新情報
品質チェック 完成原稿を確認する 事実確認、出典確認、表記、リンク、公開条件など

企画設計と原稿フォーマットを一つのテンプレートへ詰め込みすぎると、記事テンプレート側で再び検索意図や見出し構成を考え直すことになり、コンテンツブリーフと役割が重なります。

そのため、記事テンプレートでは「何を書くか」ではなく、確定した内容をどの欄へ書き、何を添えて公開できる状態にするかを固定します。

コンテンツブリーフとの違いを最初に明記する

記事制作の現場では、コンテンツブリーフと記事テンプレートを同じ意味で使うと、どの工程で何を確定するのかが曖昧になります。

記事テンプレートの冒頭には、少なくとも次の参照欄を置きます。

  • article_id:
  • コンテンツブリーフURL:
  • 原稿担当者:
  • 編集担当者:
  • 確認者:
  • 原稿ステータス:
  • テンプレート版:

ここでは、検索意図や対象読者を再定義しません。必要な企画情報はコンテンツブリーフを参照し、記事テンプレートには確定内容だけを転記します。

この分け方にすると、「企画を決める作業」と「原稿を仕上げる作業」を混在させずに済みます。

原稿テンプレートで固定する共通ブロック

全記事で共通化しやすいのは、次の8ブロックです。

ブロック テンプレートで固定するもの 記事ごとに入力するもの
1. 管理情報 article_id、担当、版、ステータス 各記事の管理値
2. タイトル・導入 SEOタイトル、H1、meta description、導入文 確定済みのタイトルと本文
3. 本文 H2/H3、本文、根拠、図表欄 ブリーフで確定した見出しと原稿
4. 出典 情報源、公開元、日付、URL、対象条件 各主張の根拠
5. 図表 ファイル名、alt、キャプション、挿入位置 各記事の図・表
6. 内部リンク・CTA 記入欄、リンク文脈、CTA欄 後工程で確定したリンク先やCTA
7. FAQ・著者情報 FAQ、著者、確認者、更新情報の欄 必要な項目のみ入力
8. 公開前確認 必須入力の有無 完了チェック

固定するのは「欄」です。記事ごとの結論やH2/H3の内容をテンプレート側で固定する必要はありません。

そのまま使える記事原稿テンプレート

以下は、Word、Google Docs、CMSの下書きで使える基本形です。自社で不要な欄は削り、必要な欄だけ残してください。

管理情報欄

  • article_id:
  • コンテンツブリーフURL:
  • 原稿担当者:
  • 編集担当者:
  • 確認者:
  • 初稿日:
  • 最終確認日:
  • 原稿ステータス:下書き/レビュー中/修正中/公開可
  • テンプレート版:

管理情報を本文と分けて持つと、誰がどの版を確認したか追いやすくなります。

タイトル・導入欄

  • SEOタイトル:
  • H1:
  • メタディスクリプション:
  • 導入文:
    1. 読者の状況
    2. この記事で扱うこと
    3. 最初に伝える結論
    4. 本文へ進む理由

タイトルとH1は、コンテンツブリーフで確定した主題から外れないようにします。Googleはタイトルリンクを生成する際、title要素だけでなく、ページ上の主要タイトルやH1など複数の情報を利用すると説明しています。

メタディスクリプションはキーワードを並べる欄ではなく、ページ内容を簡潔に説明する欄として使います。Googleは、検索結果の説明文を主にページ本文から生成し、より適切な場合にmeta descriptionを利用すると説明しています。

本文ブロック

ブリーフで確定したH2/H3を転記し、その下に原稿と根拠を記入します。

  • H2:
  • この章の結論:
  • 本文:
  • 使用する根拠ID:
  • 図表ID:
  • 内部リンク記入欄:

必要な場合は、同じ形式でH3を追加します。

  • H3:
  • この節で伝えること:
  • 本文:
  • 使用する根拠ID:
  • 図表ID:

ここで新しいH2/H3を考え直すのではなく、確定済みの構成を原稿へ落とし込むことに集中します。構成そのものを変更する必要が出た場合は、記事テンプレート内で独自判断せず、コンテンツブリーフへ戻して変更理由を確認します。

出典・一次情報欄

  • 根拠ID:
  • 支える主張:
  • 情報源:
  • 公開元:
  • 公開日/更新日:
  • 対象期間:
  • 確認URL:
  • 使用する数値:
  • 母数・条件:
  • 確認日:
記事で伝える主張と公式情報や調査データなどの根拠を構成段階で対応させる図

出典欄は、参考URLを記事末尾へ並べるためだけのものではありません。原稿中のどの主張を、どの情報で支えているかを編集者が確認できる状態にします。

Googleも、信頼できるコンテンツかを確認する観点として、明確な出典、専門性の背景、著者やサイトに関する情報などを挙げています。

数字、制度、サービス仕様、調査結果を扱う場合は、URLだけでなく対象期間や条件も残しておくと、更新時に確認しやすくなります。

図表欄

  • 図表ID:
  • 種類:表/図解/写真/グラフ
  • ファイル名:
  • 挿入位置:
  • alt:
  • キャプション:
  • 元データ・出典:
  • 本文との整合確認:済/未

図表のファイル名、alt、出典を別管理にすると、CMS入稿時の抜けを減らせます。

内部リンク・CTA欄

  • 内部リンク挿入位置:
  • リンク先:
  • アンカーテキスト:
  • リンク先で分かること:
  • CTA挿入位置:
  • CTA種類:
  • CTA文言:
  • 遷移先:

この記事では、どのページへ内部リンクするかを決める方法そのものは扱いません。内部リンク先が後工程で確定したら、この欄へ記入して原稿とCMSの両方で確認できるようにします。

Googleは、リンクテキストを簡潔にし、リンク先との関連性が分かる表現にするよう案内しています。

CTAも同様に、記事テンプレートでは「どこに何を入れるか」を記録する欄を持ちます。CTAの戦略設計まで記事テンプレート内でやり直す必要はありません。

FAQ・著者・更新情報欄

  • FAQを設置する:YES/NO
  • FAQ質問1:
  • FAQ回答1:
  • FAQ質問2:
  • FAQ回答2:
  • 著者:
  • 監修・確認者:
  • 公開日:
  • 最終更新日:
  • 更新理由:
  • 変更箇所:

FAQは毎記事必須ではありません。本文を読んでも残りやすい具体的な疑問がある場合にだけ追加します。

なお、記事内にFAQを置くことと、Google検索でFAQリッチリザルトが表示されることは別です。GoogleはFAQリッチリザルトの表示を、主に著名で信頼性のある政府・医療サイトに限定しています。一般企業の記事では、検索結果の装飾ではなく、読者の疑問解消を目的にFAQを用意します。

著者・監修者欄では、必要に応じて「誰が書いたか」「誰が内容を確認したか」を分けます。更新時は日付だけでなく、何を変更したかも残しておくと再確認しやすくなります。

記事タイプごとに変えるのは「追加ブロック」だけにする

記事タイプによって必要な情報は異なりますが、記事テンプレート側でH2の順序を固定し直す必要はありません。企画で確定した構成はそのまま使い、必要な追加ブロックだけ切り替えます。

解説・比較・手順の3タイプと、目的・読者・回答範囲・根拠・CTAの共通欄からなる記事テンプレートの二層構造

記事タイプ 追加しやすいブロック
比較記事 比較表、比較条件、同条件で比較できない項目の注記
手順記事 STEP番号、実施条件、完了確認欄、注意点
調査記事 調査対象数、期間、方法、除外条件、集計条件
事例記事 前提条件、実施期間、施策内容、結果、再現条件
解説記事 定義の出典、具体例、判断ポイント

たとえば比較記事なら、本文ブロックへ「比較条件」と「比較表」を追加します。調査記事なら「対象数」「期間」「確認方法」を追加します。

こうすると、記事ごとの構成をテンプレートが支配せず、原稿フォーマットだけを共通化できます。

Word・Google Docs・CMSで記入ルールをそろえる

テンプレートは、項目を用意するだけでは機能しません。誰が使っても同じ意味になるよう、記入ルールを決めます。

空欄と「該当なし」を分ける

空欄は未確認なのか、不要なのか分かりません。必要のない項目は「該当なし」と記入し、未確認と区別します。

出典はURLだけで終わらせない

更新日や対象期間、数値の条件まで残します。後日URLを開いたときに内容が変わっていても、当時どの情報を使ったか追いやすくなります。

図表は本文と別IDで管理する

「図1」「表2」などのIDを付け、原稿中の挿入位置と画像ファイル名を対応させます。

CMS固有の設定は公開欄へ分ける

スラッグ、アイキャッチ、alt、カテゴリー、タグなどCMSで必要な項目がある場合は、本文中ではなく公開情報欄へまとめます。本文の執筆欄と分けることで、原稿レビューと入稿確認を切り分けられます。

テンプレート導入は5ステップで進める

テンプレートは、入力項目を増やすほど良くなるわけではありません。

記事制作の差し戻しを集めて共通項目を決め、試験運用しながらテンプレートを改善する5ステップ

まず1〜3本で試し、実際に抜け漏れや差し戻しを減らせる項目だけを残します。

STEP1:直近の差し戻し理由を集める

過去の記事で繰り返し発生した修正を確認します。

たとえば、「出典の条件が残っていない」「図表のaltが抜ける」「CTAの遷移先が未記入」「著者・更新情報が後回しになる」といった内容です。

企画設計の見直しが必要な指摘は、記事テンプレートではなくコンテンツブリーフ側の課題として分けます。

STEP2:原稿・入稿・公開の共通欄へ変換する

繰り返し発生する作業を、タイトル・本文・出典・図表・リンク・CTA・FAQ・著者情報・公開情報の欄へ置き換えます。

STEP3:執筆者と編集者で同じテンプレートを使う

執筆者用と編集者用で別のフォーマットを使うと、書き手が知らない条件で差し戻されやすくなります。同じ原稿テンプレートを参照し、担当範囲だけ分けます。

STEP4:1〜3本で試して不要な欄を削る

毎回「該当なし」になる欄は削除候補です。反対に、毎回レビューコメントで追加される確認事項はテンプレートへ追加します。

STEP5:版番号と更新履歴を付ける

テンプレートを変更したら、v1.1、v1.2などの版番号と変更日を残します。

  • 変更日:
  • 変更前:
  • 変更後:
  • 変更理由:
  • 適用開始日:

どの原稿がどのテンプレートで作られたか分かるようにしておくと、運用ルール変更後の混乱を減らせます。

品質チェックとは役割を分ける

記事テンプレートは、原稿・入稿・公開に必要な情報をそろえるためのものです。完成原稿を合格とする品質チェックとは役割が異なります。

記事制作前に使う記事テンプレートと、制作後に行う品質チェックの役割の違いを示した工程図

たとえば、記事テンプレートには「出典URL」「確認日」「対象期間」の記入欄を置きます。一方、品質チェックでは、その出典が実際に本文の主張を支えているかを確認します。

同じファイルで管理する場合も、「原稿記入欄」と「公開前チェック欄」を明確に分けてください。

公開前確認欄はテンプレートの最後に置く

テンプレートの最後には、原稿・入稿・公開項目が埋まっているかを確認する欄を置きます。

  • SEOタイトル、H1、meta descriptionが入力されている
  • ブリーフで確定したH2/H3が原稿へ反映されている
  • 重要な数字、制度、仕様に出典がある
  • 出典に公開元、日付、URL、対象条件が記録されている
  • 図表のファイル名、alt、キャプションが入力されている
  • 内部リンク欄のリンク先・アンカーが入力されている
  • CTAの文言と遷移先が入力されている
  • FAQの要否が判断されている
  • 著者、確認者、公開日、更新日が必要に応じて入力されている
  • テンプレート版が記録されている

ここでは、記事企画の妥当性を再判定しません。企画変更が必要な問題を見つけた場合は、コンテンツブリーフへ戻します。

よくある質問

記事テンプレートとコンテンツブリーフは一つにまとめてもよいですか

同じファイルで管理することはできますが、役割は分けるのがおすすめです。

コンテンツブリーフは企画要件を確定するための領域、記事テンプレートは確定後の原稿・公開フォーマットとして区切ります。少なくとも見出しや区画を分け、どちらで何を決めるのか明確にしてください。

H2・H3を記事テンプレートで固定するべきですか

固定しません。

H2/H3はコンテンツブリーフで確定したものを記事テンプレートへ転記します。記事テンプレート側では、各見出しの本文、根拠、図表、リンク欄を共通化します。

FAQは毎記事に入れた方がよいですか

必須ではありません。

本文の後に残りやすい具体的な疑問があり、短く答える価値がある場合に追加します。不要な場合は「FAQなし」と記録します。

出典は記事末尾にまとめれば十分ですか

参考文献一覧だけでなく、どの主張をどの情報が支えているか追える状態にしておく方が確認しやすくなります。

テンプレートでは根拠IDを付け、本文ブロックと出典欄を対応させる方法が使えます。

テンプレートを外注ライターにも共有できますか

共有できます。

原稿フォーマットや出典の残し方、図表・CTA・FAQ・著者情報の入力方法を共通化すると、納品後の体裁修正を減らしやすくなります。企画要件は別途コンテンツブリーフで共有し、記事テンプレート内で再設計しない運用にすると役割が明確です。

まとめ

オウンドメディアの記事テンプレートは、検索意図や見出しを決める設計書ではありません。企画確定後に、原稿・入稿・公開で必要な情報を同じ形式にそろえるためのフォーマットです。

企画要件はコンテンツブリーフで確定し、記事テンプレートでは、タイトル・導入、本文ブロック、出典、図表、内部リンク記入欄、CTA、FAQ、著者・確認者、更新情報、公開前確認を共通化します。

まずは直近の記事1〜3本で試し、実際に手戻りを減らせる欄だけを残してください。テンプレートを変更するときは版番号と更新履歴も残し、執筆者・編集者・入稿担当者が同じフォーマットを参照できる状態にしておくと運用しやすくなります。

記事テンプレートを制作工程全体の中で運用するための役割分担や品質管理は、コンテンツ制作・運用体制の全体像で整理しています。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

‹ 親記事: コンテンツ制作・運用体制とは?編集フロー・役割分担・品質チェックの仕組みを体系的に整理

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