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LINEマーケティングとは?BtoB・BtoCでの活用法とリード獲得設計

部署:マーケティング担当者部署:広報・PR担当者レベル:実践
スマートフォンとノートを使い、LINEの友だち獲得から配信・成果までの導線を設計している様子

LINE公式アカウントを開設しても、友だち数を増やして一斉配信するだけでは、問い合わせや購入につながるとは限りません。LINEマーケティングでは、友だちになる入口、登録後に届ける情報、相手の関心に応じた配信、最終的な問い合わせ・購入までを一つの流れとして設計することが重要です。この記事では、BtoBとBtoCの違いを踏まえながら、友だち獲得から配信、リード育成、CV、KPIまでを実務で決められる形に整理します。

LINEマーケティングは友だち獲得後の継続接点を設計する施策

LINEマーケティングとは、LINE公式アカウントなどを使い、見込み客や既存顧客との接点を継続し、問い合わせ・購入・予約・再来店などの成果につなげる取り組みです。

LINEヤフーによると、LINEの国内月間アクティブユーザーは2026年3月末時点で1億人です。企業向けのLINE公式アカウントでは、メッセージ配信だけでなく、リッチメニュー、ステップ配信、オーディエンスを使った絞り込み配信、チャット、分析などを利用できます。

重要なのは、LINEを「配信する場所」とだけ考えないことです。実務では、次の流れを一続きで設計します。

  1. Webサイト、SNS、店舗、営業資料、セミナーなどで友だちを獲得する
  2. 登録直後に、相手が次に知りたい情報を届ける
  3. 関心や行動に応じて配信内容を分ける
  4. 問い合わせ、資料請求、予約、購入などの行動へつなげる
  5. 開封・クリック・CV・ブロックなどを見て改善する

LINE公式アカウントの友だち追加ガイドでは、流入元ごとにURLやQRコードを作成し、どの経路から友だち追加されたかを分析できます。つまり、友だち数だけでなく「どこから、どのような相手が登録したか」まで含めて運用を考えられます。

LINEを含むSNS施策全体の目的設定・媒体選定・KPI設計は、SNSマーケティングの全体像で整理しています。

BtoBとBtoCではLINEのゴールと配信内容が変わる

BtoBとBtoCのLINE活用は、同じ機能を使っても、成果地点と配信すべき情報が異なります。BtoBでは比較検討や商談までの期間をつなぐ役割、BtoCでは購入・来店・再利用を促す役割が中心になりやすいからです。

比較項目 BtoB BtoC
主なゴール 資料請求、問い合わせ、相談、商談 購入、予約、来店、再購入
友だち獲得の入口 資料、セミナー、記事、営業資料、イベント 店舗、EC、SNS、キャンペーン、会員導線
配信する情報 ノウハウ、事例、比較材料、導入判断材料 商品情報、クーポン、入荷情報、予約案内
育成の考え方 検討段階に応じて理解を深める 購入・利用のきっかけを継続的に作る
重要KPI 友だち追加、クリック、資料請求、問い合わせ、商談 友だち追加、クリック、クーポン利用、購入、予約、再来店
注意点 売り込みを急がず、検討に必要な情報を届ける 配信過多や特典頼みでブロックを増やさない
BtoBは資料やセミナーから問い合わせ・商談へ、BtoCは店舗やECから購入・再来店へつなぐLINE活用の違いを示した図

BtoBでは長い比較検討期間の接点をつなぎ、BtoCでは購入・来店から再利用までの接点を続ける設計が中心になります。

BtoBでは「今すぐ客」だけでなく検討中のリードを育てる

BtoBでは、資料をダウンロードした人やセミナー参加者が、すぐに問い合わせるとは限りません。そこでLINEを、記事・事例・比較資料などを再配信し、検討を継続してもらう接点として使えます。

たとえば、資料ダウンロード後にLINE登録へつなぎ、登録直後には関連テーマの解説、数日後には導入事例、その後は比較時のチェックポイントを届ける、といった設計です。相手のクリックや反応に合わせて情報を出し分ければ、一斉配信よりも「今の検討段階に合った情報」を届けやすくなります。

ただし、BtoBでLINEを使う場合も、LINEだけで見込み客管理を完結させる必要はありません。誰が資料請求したのか、どの企業から問い合わせがあったのかまで管理する必要がある場合は、既存のフォームやCRMなどと役割を分けます。この記事では、API開発などの実装方法ではなく、LINEをどの段階で使うかという設計に絞ります。

BtoCでは購入・来店後も接点を続ける

BtoCでは、購入前の販促だけでなく、再購入・再来店までつなぐ設計が重要です。店舗でのQRコード、ECサイト、SNS、キャンペーンなどを入口に友だちを増やし、登録後は商品情報やクーポン、予約案内などを届けます。

LINE公式アカウントでは、友だち追加を起点にステップ配信を開始できます。また、オーディエンスや属性を使った絞り込み配信も可能です。初回客、既存客、特定の情報をクリックした人など、反応の違いを見ながら届ける内容を変えることで、すべての友だちへ同じ情報を送り続ける運用を避けられます。

LINEマーケティングは5つの順番で設計する

LINEを始めるときは、機能から選ぶよりも「何を成果とするか」から逆算した方が設計しやすくなります。以下の5段階で決めると、友だち数だけを追う運用になりにくくなります。

LINEマーケティングを成果設定、友だち獲得、配信、出し分け、CVと改善の5段階で示したフロー図

LINE運用は機能から考えるのではなく、最終成果から逆算して「獲得→配信→出し分け→CV」までを一つの流れとして設計します。

1. 最終成果を一つ決める

最初に、LINEで増やしたい最終成果を決めます。BtoBなら資料請求、問い合わせ、商談など、BtoCなら購入、予約、来店、再購入などです。

「LINEを活用する」では目標が曖昧です。たとえば「資料請求後の見込み客を育成し、問い合わせへつなげる」「既存顧客の再来店を増やす」のように、誰にどの行動をしてほしいのかまで決めます。

2. 友だち追加の入口を成果地点に合わせる

LINE公式アカウントでは、友だち追加用のURLやQRコードを作成でき、追加経路も分析できます。入口ごとに目的を分けると、どの接点が友だち獲得につながっているかを確認できます。

BtoBなら、記事、ホワイトペーパー、セミナー、営業資料などが候補です。BtoCなら、店頭、購入完了画面、EC、SNS、キャンペーンなどが候補になります。

登録数を増やすだけではなく、「登録後も受け取りたい情報がある」と思える入口にすることが重要です。

3. 登録直後から次の行動まで配信をつなぐ

ステップ配信は、友だち追加やオーディエンスを開始条件として、あらかじめ決めたタイミングでメッセージを配信できる機能です。

配信内容は、登録した理由に合わせます。たとえばBtoBで「LINE運用の資料」をきっかけに登録した人へ、直後から別テーマの営業案内だけを送れば、期待とのズレが生まれます。登録理由に近い情報から始め、理解が深まる順番で次の情報を届けます。

4. 全員へ同じ内容を送り続けない

LINE公式アカウントでは、オーディエンス、過去の配信、属性などを使って配信先を絞り込めます。友だち追加経路やリッチメニューのクリックなどを利用できる場合もあります。

たとえば、BtoBでは「料金ページを見た人」と「基礎記事だけを見ている人」で配信内容を分ける考え方があります。BtoCでは「初回購入者」と「しばらく来店していない人」で案内を変える方法があります。

なお、公式機能にはオーディエンス規模などの利用条件があります。細かい条件分岐を前提にするのではなく、最初は「新規」「検討中」「既存」など運用できる範囲から始める方が現実的です。

5. LINEの中だけで終わらないCV導線を作る

配信からWebサイトへ誘導する場合は、クリック後に何をしてもらうかを明確にします。問い合わせフォーム、資料ダウンロード、予約、購入など、最終行動までの導線をつなぎます。

LINE公式アカウントのメッセージ分析では、配信数、開封、クリックユーザー、コンバージョンユーザーなどを確認できます。コンバージョンは、対象リンクを最後にクリックしたユーザーが成果に至った数として集計されます。

そのため、「配信したか」ではなく、「開かれたか」「クリックされたか」「成果につながったか」を段階ごとに見て改善できます。

KPIは友だち数ではなく獲得・反応・CV・継続で分けて見る

LINEマーケティングのKPIは、最終成果から逆算して複数段階に分けます。友だち数だけが増えても、配信が読まれず、クリックや問い合わせにつながっていなければ改善箇所を判断できません。

段階 主なKPI 確認したいこと
獲得 友だち追加数、追加経路 どこから登録が増えているか
反応 開封数・開封率、クリックユーザー 内容が読まれ、次の行動につながっているか
育成 ステップ到達、セグメント別反応 関心に合った情報を届けられているか
CV 資料請求、問い合わせ、予約、購入 LINE経由の行動が成果につながっているか
継続 ブロック、再購入、再来店など 接点を続ける価値を感じてもらえているか
LINEマーケティングの友だち追加、開封、クリック、CV、継続を順に確認して改善箇所を特定するKPI診断図

KPIは良し悪しを一つの数字で判断するためではなく、友だち追加からCV・継続までのどこで反応が落ちているかを特定するために使います。

たとえば、友だち追加は増えているのにクリックが少ないなら、登録後の配信内容や案内先を見直します。クリックは多いのに問い合わせが少ないなら、LINEの配信よりも、遷移先ページやフォームに問題があるかもしれません。

このように、KPIは「LINEが良いか悪いか」を判断するためではなく、どこで止まっているかを特定するために使います。

配信前に「友だちになる理由」と「受け取り続ける理由」を分けて考える

企業側は配信回数やクリック率を見がちですが、利用者側は「なぜこのアカウントを追加するのか」「この情報を今後も受け取りたいか」で判断します。

LINE公式アカウントで友だちになる理由と、その後も情報を受け取り続ける理由の違いを示した概念図

友だち追加のきっかけと、その後も配信を受け取り続ける理由は同じとは限りません。登録後に継続して価値を感じられる情報を設計します。

モビルスが2025年6月に実施した調査では、LINE公式アカウントを友だち追加している20歳以上の男女655人のうち、7割がブロック経験ありと回答しています。また、友だち追加の目的では、LINEスタンプやクーポンの入手が約5割を占めました。これは、登録のきっかけと、その後も継続して受け取りたい情報が同じとは限らないことを示しています。

さらに、2026年に公開されたパーミッションマーケティングのメタ分析では、56研究・計17,920人・22か国のデータを統合し、知覚された使いやすさ、有用性、便益などが参加を後押しし、知覚リスクは参加を抑える方向に関連していました。この研究はLINE専用の研究ではありませんが、「企業から継続的に情報を受け取ること」への受容を考える参考になります。

実務では、登録特典だけで終わらせず、その後も受け取りたい情報を用意します。BtoBなら比較表、事例、チェックリスト、制度・市場の更新情報など、BtoCなら新商品、予約空き、利用者向け情報、再来店のきっかけなどです。

LINEマーケティングは最小構成から始めて改善する

LINEマーケティングを始める時点で、複雑な自動化や細かなセグメントをすべて作る必要はありません。

最初は、次の5点が決まっていれば運用を始められます。

  • LINEで増やしたい最終成果
  • 友だち追加の主な入口
  • 登録直後に届ける情報
  • 最終成果へつなぐリンク
  • 毎月確認するKPI

まず「友だち追加→初回配信→クリック→CV」の一本を作り、どこで反応が落ちるかを見ます。その後、必要に応じてBtoBなら資料テーマや検討段階、BtoCなら購入履歴や来店状況などで配信を分けます。

LINE施策の設計やKPIを社内で整理したい場合は、実務資料も活用できます。

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まとめ

LINEマーケティングは、LINE公式アカウントでメッセージを送ること自体が目的ではありません。友だちを獲得する入口から、登録後の配信、相手に合わせた情報の出し分け、問い合わせ・購入などのCV、継続利用までを一つの流れとして設計することが重要です。

BtoBでは、資料や記事を使って検討中のリードとの接点を続け、問い合わせ・商談へつなぐ設計が中心になります。BtoCでは、購入・予約・来店と、その後の再利用を促す設計が中心です。

まずは最終成果を一つ決め、「友だち追加→反応→CV→継続」のどこを改善するか判断できるKPIを置きます。複雑な仕組みから始めるのではなく、一本の導線を作り、実際の反応を見ながら改善していくことが、LINEを継続的な顧客接点にする第一歩です。

参考文献・データ元

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