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誹謗中傷とは?口コミサイト・SNSの書き込みは該当する?判断基準を解説

部署:マーケティング担当者部署:広報・PR担当者部署:経営者・責任者レベル:基礎知識口コミ、誹謗中傷口コミ対策
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口コミサイトに「ブラック企業」と書かれた。SNSで「詐欺会社だ」と投稿された。社員個人を名指しした攻撃が続いている――。

こうした書き込みを見つけても、「不快だから誹謗中傷」「悪い口コミだから削除できる」とは限りません。

一方で、虚偽の犯罪行為を断定されたり、特定の社員に対する人格攻撃が繰り返されたりしているのに、単なる悪口として放置するのも危険です。

誹謗中傷は法律上の一つの犯罪名ではありません。 投稿内容によって名誉毀損、侮辱、信用毀損、業務妨害や民事上の不法行為などが問題になります。したがって、「どこからアウトか」を考えるときは、投稿の文言だけでなく、公開範囲、対象者を特定できるか、事実の摘示があるか、社会的評価を下げる内容か、公益性があるかなどを個別に見る必要があります。

この記事では、口コミサイト・Googleマップ・SNS・掲示板の具体例を交えながら、企業が誹謗中傷を判断するときのポイントと、被害を発見した後の対応手順を解説します。

この記事でわかること

  • 誹謗中傷と正当な批判・意見の違い

  • 口コミやSNSが「どこからアウト」になるのか

  • 名誉毀損・侮辱・信用毀損の違い

  • 企業名・商品名・社員名を書かれた場合の考え方

  • 誹謗中傷を見つけた直後に企業がやるべきこと

  • 削除・発信者情報開示・法的対応を考える判断軸

誹謗中傷とは?まず知っておきたい判断のポイント

一般に「誹謗中傷」と呼ばれているものには、根拠のない悪口、人格否定、虚偽情報の流布など、さまざまな行為が含まれます。

ただし、刑法に「誹謗中傷罪」という名称の犯罪があるわけではありません。

ネット上の書き込みでは、主に次の法律が問題になります。

法律・制度 主な内容
名誉毀損罪(刑法230条) 公然と事実を示し、人の社会的評価を低下させる行為 「社長が横領している」と投稿
侮辱罪(刑法231条) 具体的な事実を示さず、公然と人を侮辱する行為 特定の人物に対する人格否定
信用毀損罪・業務妨害罪(刑法233条) 虚偽の風説などによって信用を害したり業務を妨害したりする行為 「この会社は倒産寸前」と虚偽情報を拡散
民事上の不法行為(民法709条など) 故意または過失による権利・利益の侵害について損害賠償責任が生じる可能性 名誉・信用を侵害する投稿

2025年6月1日に懲役・禁錮が廃止され、拘禁刑が導入されました。現在、名誉毀損罪の法定刑は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、侮辱罪は1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留・科料、信用毀損・業務妨害罪は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。

ここで注意したいのが、「誹謗中傷に共通する3つの成立要件」のように一律には整理できないことです。

名誉毀損罪と侮辱罪では「事実を摘示したかどうか」が異なりますし、信用毀損罪では虚偽の風説などが問題になります。民事上の責任では、刑事責任とは異なる観点から不法行為の成否が判断されます。

企業が実務上判断するときは、「誹謗中傷という言葉に当てはまるか」より、どの権利が、どの投稿によって侵害されている可能性があるのかを整理するほうが有効です。

誹謗中傷と批判・悪口は何が違う?

企業にとって耳の痛い口コミでも、それだけで違法になるわけではありません。

たとえば、

「店員の対応が遅かった」

「実際に働いていたが、残業が多くて大変だった」

「価格が競合より高いと感じる」

といった投稿は、投稿者自身の経験や評価を述べている場合があります。

反対に、

「社長が会社の金を横領している」

「あの商品には有害物質が入っている」

「この会社はもうすぐ倒産する」

など、企業の評価や信用に強く関わる事実を断定している場合は、慎重な確認が必要です。

判断ポイント 正当な批判・意見になりやすい例 法的リスクが高まりやすい例
内容 実体験・感想 犯罪、不正、倒産などの断定
根拠 具体的な体験や資料がある 根拠不明・事実無根
表現 サービスや対応への評価 人格否定・極端な罵倒
対象 商品・サービスへの評価 個人への執拗な攻撃
目的・文脈 消費者への情報提供、問題提起 嫌がらせや攻撃を目的とする投稿

なお、「本当のことなら何を書いても問題ない」というわけでもありません。

刑法230条は、摘示した事実が真実か虚偽かにかかわらず名誉毀損罪の構成要件になり得ることを定めています。一方、公共の利害に関する事実で、公益を図る目的があり、真実であることが証明された場合などには処罰しない旨の特例があります。

実際の違法性は投稿内容や文脈によって変わるため、「事実か」「不快か」だけで機械的に判断するのは避けたほうが安全です。

誹謗中傷はどこからアウト?判断する5つのポイント

企業担当者が投稿を発見したときは、次の5点を確認すると状況を整理しやすくなります。

1.誰のことを書いているのか特定できるか

最初に見るのは「対象の特定性」です。

会社名や店舗名、商品名、社員の実名が書かれていれば、対象は比較的明確です。

名前がなくても、

  • 業種

  • 勤務地

  • 店舗

  • 部署

  • 役職

  • 過去の出来事

  • 写真やプロフィール

などを組み合わせることで、第三者から見て対象が分かる場合があります。

「名前を書いていないから問題にならない」とは限りません。

統合元記事で扱っていた「企業名・商品名・社員名が含まれる場合」の論点も、この特定性を見る場面で整理できます。

2.不特定または多数の人が閲覧できる状態か

名誉毀損罪や侮辱罪では、「公然と」行われたことが要件の一つです。SNS、公開された口コミサイト、掲示板など、不特定または多数の人が閲覧できる場所への投稿では問題になりやすくなります。

一方、1対1の私的なメッセージと、公開SNSへの投稿では状況が異なります。

ただし、非公開のやり取りでも、別の権利侵害やトラブルが成立する可能性はあります。「公開投稿ではない=何を言ってもよい」という意味ではありません。

3.具体的な事実の断定か、人格攻撃か

投稿内容も分けて考えます。

「◯◯社は粉飾決算をしている」のように、真偽を確認できる具体的な事実を示している場合は、名誉毀損などが問題になる可能性があります。

一方、

「◯◯は無能」

「人間として終わっている」

といった表現は、具体的な事実の摘示がなくても、特定の人物への侮辱として問題になる可能性があります。

名誉毀損と侮辱ではこの「事実の摘示の有無」が一つの違いです。

4.企業や人物の社会的評価・信用を下げる内容か

単に否定的な投稿だからといって、すべて法的問題になるわけではありません。

「自分には合わなかった」

「価格が高いと感じた」

といった個人の評価と、

「詐欺をしている」

「倒産寸前だ」

「違法な商品を売っている」

といった信用に直結する断定では性質が異なります。

特に企業の場合、金銭的な信用や商品の安全性、犯罪・不正行為などに関する虚偽情報は、営業や取引にも影響するため早めの確認が必要です。

5.公共性・公益目的・真実性や表現方法はどうか

強い批判でも、社会的に意味のある問題提起まで一律に排除されるわけではありません。

企業の不正や消費者被害など公共の利益に関わる事実について、公益を図る目的で発信され、真実性が認められる場合には、刑法上の名誉毀損について特例があります。

そのため、

「会社にとって不都合な内容か」

ではなく、

「何を根拠に、何の目的で、どのような表現で発信されたか」

まで確認する必要があります。

この5項目は、企業担当者が初動で状況を整理するためのチェックポイントです。最終的な違法性を機械的に決めるものではありません。

口コミサイト・SNSの書き込みは誹謗中傷?具体例で確認

誹謗中傷かどうかは、「Xだから」「口コミサイトだから」と媒体だけで決まりません。

同じプラットフォームの中にも、正当な評価と権利侵害の可能性がある投稿が混在しています。

転職・採用口コミサイト

OpenWorkや転職会議などの口コミは、求職者にとって企業選びの材料になります。

企業側には厳しい内容でも、元社員が自身の経験を具体的に書いているだけなら、直ちに違法とはいえません。

正当な意見・体験談になりやすい例

  • 「繁忙期は残業が多かった」

  • 「自分の部署では教育体制が十分ではないと感じた」

  • 「評価制度が自分には合わなかった」

注意が必要な例

  • 「社長が横領している」

  • 「会社ぐるみで脱税している」

  • 「人事部長の○○は人間のクズだ」

特に犯罪行為を断定する投稿や、社員個人を特定した人格攻撃は、単なる会社評価とは分けて確認したほうがよいでしょう。

Googleマップ・店舗レビュー

Googleマップでは、店舗・病院・ホテル・飲食店などに口コミが投稿されます。

低評価そのものを理由に削除できるわけではありません。

正当なレビューになりやすい例

  • 「料理が出てくるまで時間がかかった」

  • 「電話対応が冷たく感じた」

  • 「自分には価格が高いと思った」

注意が必要な例

  • 「この店は食中毒を隠蔽している」

  • 「客から金をだまし取っている」

  • 「従業員が犯罪者だ」

事実と異なる重大な情報が投稿されている場合は、星の数よりも本文の内容を確認します。

X・Instagram・TikTokなどのSNS

SNSは短時間で情報が共有されやすく、元投稿だけでなくスクリーンショットや切り抜きによって話題が別の場所へ広がる場合があります。

企業名を入れた投稿だけでなく、

  • 商品画像

  • 店舗写真

  • 社員の氏名

  • 会社ロゴ

  • ハッシュタグ

などから対象企業を特定できることもあります。

一つの投稿だけを見るのではなく、元投稿、返信、引用、関連投稿まで保存しておくと、その後の状況確認がしやすくなります。

5chなどの匿名掲示板

匿名掲示板であっても、書き込んだ人が法的に完全な匿名になるわけではありません。

権利侵害が認められるなど所定の要件を満たす場合、情報流通プラットフォーム対処法に基づく発信者情報開示の手続きが利用できる場合があります。政府広報も、インターネット上で権利侵害を受けた場合に発信者情報の開示を請求できる制度を案内しています。

掲示板では投稿が削除されたりログが失われたりする可能性もあるため、問題の投稿を見つけた時点で、

  • URL

  • スレッド名

  • 投稿番号

  • 投稿日時

  • 投稿内容

  • 画面全体のスクリーンショット

を残しておくのが基本です。政府広報も、削除依頼や開示請求に備えてURLや画面等を保存しておくよう案内しています。

企業名・商品名・社員名を書かれた場合はどう判断する?

統合元記事から特に残したいのが「特定性」の視点です。

企業名が直接書かれている

「○○株式会社は詐欺をしている」など会社名を直接記載した投稿では、誰について書いているのか明確です。

次に、その内容が事実なのか、社会的評価や信用を害する内容なのかを確認します。

商品・サービス名から企業が分かる

会社名がなくても、固有の商品名やサービス名から企業を容易に特定できるケースがあります。

投稿全体を見て、一般の閲覧者がどの企業を指していると理解するかがポイントになります。

社員個人が名指しされている

「○○社の営業部長△△」のように社員個人を特定した投稿では、企業の評判だけでなく、本人の名誉やプライバシーなど別の権利も問題になる可能性があります。

会社への攻撃なのか、社員個人への攻撃なのか、それとも双方なのかを分けて整理してください。

名前がなくても特定できる場合がある

「都内○○業界の上場企業」「先月ニュースになった△△店の店長」など、複数の情報を組み合わせれば対象が分かることもあります。

企業名が明記されていないことだけを理由に放置しないほうがよいケースがあります。

誹謗中傷を放置すると企業にどんな影響がある?

ネット上の投稿は、投稿されたサイトだけで完結するとは限りません。

検索結果、口コミサイト、SNS、検索候補などを通して、採用・営業・ブランドに影響することがあります。

採用への影響

求職者は応募前に会社名や評判を検索することがあります。

その際、

「会社名+ブラック」

「会社名+やばい」

「会社名+パワハラ」

などの情報が目立つと、応募前の印象形成に影響する可能性があります。

ただし、「悪い口コミがある=削除すべき」と判断するのは危険です。

正当な批判については、人事制度や職場環境の改善につなげたほうが企業価値につながることもあります。

営業・取引への影響

BtoB企業でも、商談先が契約前に企業名や代表者名を検索するケースがあります。

「詐欺」「倒産」「トラブル」といった情報が検索時に目に入れば、問い合わせや契約判断に影響することも考えられます。

特に虚偽情報の場合は、放置する期間が長いほど転載や二次拡散が増えていないか確認が必要です。

検索・AI上でのブランド形成

Google検索では現在「AIによる概要(AI Overviews)」や「AI Mode」が提供されており、Googleは2026年も両機能を継続して拡張しています。旧称の「SGE」のまま記事を更新するのではなく、現在のサービス名で情報を整理したほうが適切です。

AI検索では複数のWeb情報が参照されるため、企業側も公式サイトだけを見るのではなく、口コミ、ニュース、SNS、第三者サイトなど、自社についてネット上でどのような情報が蓄積されているかを把握する必要があります。

誹謗中傷を見つけたときの対処法

問題の投稿を発見したら、いきなり投稿者と争うのではなく、順番を決めて対応します。

1.削除する前に証拠を保存する

最初に行うのは証拠保存です。

最低限、次の内容を残します。

  • 投稿内容

  • URL

  • 投稿者のアカウント情報

  • 投稿日時

  • スクリーンショット

  • 投稿前後の文脈

  • 返信や引用などの二次拡散

  • 検索結果に表示されている場合はその画面

削除依頼を先に行い、投稿が消えてから「証拠を残していなかった」と気付いても元に戻せないことがあります。

2.投稿内容と拡散状況を整理する

次に、

  • 虚偽情報か

  • 人格攻撃か

  • 犯罪や不正を断定しているか

  • 企業・人物を特定できるか

  • どの程度閲覧・拡散されているか

  • 同じ内容が別サイトにも転載されているか

を確認します。

この段階で、単なる不満・低評価なのか、法的対応まで視野に入れるべき投稿なのかを切り分けます。

3.プラットフォームへ削除・報告を行う

利用規約やコミュニティガイドラインに違反している場合は、SNSや口コミサイトの報告機能から申請します。

申請時は、

「会社にとって迷惑だから」

ではなく、

「どの投稿の、どの記述が、どの権利や規約に抵触すると考えるのか」

を整理したほうが伝わりやすくなります。

2025年4月1日には旧プロバイダ責任制限法が改正され、法律名も「情報流通プラットフォーム対処法」に変更されました。指定を受けた大規模プラットフォーム事業者には、権利侵害情報に関する削除申出窓口の整備や、原則として一定期間内に判断結果を通知する仕組みなど、削除対応の迅速化・運用の透明化に関する義務が設けられています。

ただし、申請すれば必ず削除される制度ではありません。

4.判断が難しい場合は専門家へ相談する

違法性の判断が難しいケースや、発信者を特定したいケースでは、インターネット上の権利侵害に詳しい弁護士へ相談する方法があります。

また、総務省委託事業の「違法・有害情報相談センター」では、削除方法や発信者情報開示などに関する相談を受け付けています。

刑事事件に該当する可能性があるほど悪質な投稿や脅迫等を伴うケースでは、警察への相談も選択肢になります。

5.必要に応じて発信者情報開示を検討する

匿名アカウントや掲示板の投稿でも、所定の要件を満たす場合は発信者情報開示を求められる可能性があります。

情報流通プラットフォーム対処法には、権利侵害が明らかであることや、開示を受ける正当な理由があることなどを前提とした発信者情報開示の制度があります。

投稿者の特定が必要だからといって、企業が独自に個人情報を調査するのではなく、法定手続きに沿って進めます。

どの段階で法的対応を考える?3つの軸で優先順位を決める

統合元記事にあった「被害規模・拡散速度・悪質性」という整理は、実務上使いやすいため残します。

ただし、これは「違法かどうか」の判断基準ではありません。

対応の緊急度を決める軸として使います。

判断軸 確認する内容 緊急度が高まりやすい例
被害規模 採用・営業・顧客・従業員への影響 検索上位に表示され問い合わせにも影響
拡散速度 閲覧数、転載、引用、複数媒体への波及 SNSからまとめサイト等へ急速に転載
悪質性 虚偽性、攻撃性、反復性 犯罪・不正・商品の危険性などを虚偽で断定

たとえば閲覧数が少ない投稿でも、社員の住所や個人情報を晒しているなど悪質性が高いケースでは、早い対応が必要になることがあります。

反対に、拡散している投稿でも、内容が正当な消費者批判なら、削除を強行することで反発を招く可能性があります。

「違法性」と「緊急度」を分けて考えるのがポイントです。

削除して終わりにしない|再発防止とモニタリング

一つの投稿を削除できても、同じ情報が検索結果やSNS、別の掲示板に残っている場合があります。

そのため、対応後も一定期間はモニタリングを続けます。

定期的に確認したい場所

  • Googleなどの検索結果

  • Googleの検索候補・関連検索

  • Googleマップ

  • 転職・採用口コミサイト

  • X・Instagram・TikTokなどのSNS

  • 掲示板

  • 自社名・サービス名を入力した際のAI検索結果

特に採用担当者の場合は、「会社名」だけでなく、

  • 会社名+評判

  • 会社名+口コミ

  • 会社名+ブラック

  • 会社名+社長名

  • 主力サービス名

など、求職者が検索しそうな組み合わせも確認しておくと状況を把握しやすくなります。

正確な一次情報を増やす

誤った情報を見つけるたびに削除だけを繰り返すのではなく、企業側から正確な情報を継続して発信することも必要です。

具体的には、

  • 公式サイト

  • 採用サイト

  • プレスリリース

  • オウンドメディア

  • 公式SNS

  • 会社概要・経営者情報

  • 商品やサービスの公式説明

などです。

特に誤解されやすいテーマについては、事実関係を曖昧にせず、第三者が確認できる一次情報を整備しておきます。

これは「都合の悪い口コミを隠す」ためではありません。

ネット上に断片的な情報しかない状態を避け、ユーザーや検索エンジン、AIが参照できる正確な情報源を増やすための対応です。

採用担当者が確認しておきたい検索・口コミポイント

採用活動では、求人広告や採用サイトを改善するだけでなく、候補者が企業名を検索したときに何が見えるかも確認しておきたいところです。

最低限、次の4か所は定期的に確認します。

1.検索結果

古い炎上記事や事実と異なる情報が上位に残っていないか。

2.検索候補

「ブラック」「パワハラ」などのネガティブな候補が表示されていないか。表示されている場合は、その言葉が出ている原因まで確認します。

3.口コミサイト・Googleマップ

悪い評価を消すのではなく、「事実に基づく批判」と「権利侵害の可能性がある投稿」を切り分けます。

4.AI検索

AI OverviewsやAI Modeなどで会社について調べた際、古い情報や誤った内容が参照されていないかを確認します。Googleは2026年現在もAI OverviewsとAI ModeをGoogle検索の主要なAI機能として展開しています。

問題が見つかった場合は、削除だけでなく「なぜその情報が表示されているのか」を調査することが再発防止につながります。

よくある質問

Q.「ブラック企業」と書かれたら名誉毀損になりますか?

「ブラック企業」という言葉だけで一律に判断することはできません。

「残業が多かったので自分はブラック企業だと感じた」という体験・評価なのか、「法律違反を繰り返しているブラック企業だ」と具体的事実を断定しているのかでも事情が異なります。

投稿全体の文脈、根拠、対象の特定性などを確認する必要があります。

Q.書かれていることが事実なら誹謗中傷になりませんか?

事実だから必ず適法、という単純な関係ではありません。

刑法上の名誉毀損罪では、公共性、公益目的、真実性などに関する特例が設けられています。

プライバシーなど別の権利が問題になるケースもあるため、事実であることだけで結論を出さないほうが安全です。

Q.匿名のSNSアカウントでも投稿者を特定できますか?

一定の要件を満たす場合、情報流通プラットフォーム対処法に基づく発信者情報開示を利用できる可能性があります。

ただし、投稿内容や保存されている情報などによって対応は変わります。特定が必要な場合は、証拠を保存したうえで早めに専門家へ相談してください。

Q.悪い口コミはすぐ削除申請したほうがよいですか?

悪い評価であることだけを理由に削除を求めるのは適切ではありません。

まず、事実に基づく消費者の意見なのか、虚偽情報や人格攻撃など権利侵害の可能性がある内容なのかを切り分けます。

正当な批判の場合、削除を強く求めることで別のSNSに転載されるなど、かえって注目が集まるケースも考えられます。政府広報も、削除依頼の方法によっては投稿が再び注目され、被害が広がる可能性があると注意喚起しています。

Q.誹謗中傷を見つけたら最初に何をすればいいですか?

最初は証拠保存です。

投稿へ反論したり削除を依頼したりする前に、URL、日時、投稿内容、投稿者情報、スクリーンショットを残します。

その後、投稿内容と拡散状況を確認し、プラットフォームへの申請や専門家への相談へ進みます。

企業が確認すべき誹謗中傷チェックリスト

問題の投稿を見つけたら、次の項目を確認してください。

  • 企業名・店舗名・商品名・社員名などから対象を特定できる

  • 不特定または多数の人が閲覧できる

  • 犯罪、不正、倒産など具体的な事実を断定している

  • 人格否定や執拗な罵倒が含まれている

  • 企業や人物の社会的評価・信用を下げる内容である

  • 内容に明らかな虚偽や根拠不明の情報が含まれている

  • 同じ内容が複数のSNS・サイトへ転載されている

  • 採用・営業・顧客対応などへの実害が確認されている

  • URL・日時・スクリーンショットなどの証拠を保存した

  • 公開反論する前に、削除・法的対応を含む方針を整理した

該当数だけで違法性を判定することはできません。

チェックリストは「何を確認すべきか」を整理するために使い、権利侵害の判断が必要な場合は個別事情を踏まえて専門家へ相談してください。

まとめ|誹謗中傷は「不快か」ではなく投稿内容と状況から判断する

口コミサイトやSNSに悪いことを書かれたとしても、すべてが誹謗中傷になるわけではありません。

一方、匿名の書き込みだから、会社名を直接書いていないからといって、法的な問題が生じないとも限りません。

企業が投稿を見つけたときは、

  1. 誰について書かれているか

  2. どこまで公開されているか

  3. 具体的事実の断定または人格攻撃があるか

  4. 社会的評価や信用を害する内容か

  5. 公共性・公益目的・真実性などをどう評価できるか

という順番で整理すると、状況を把握しやすくなります。

被害への対応では、削除より先に証拠を残すことも忘れてはいけません。

そのうえで、被害規模・拡散速度・悪質性を見ながら、プラットフォームへの申請、専門家への相談、必要に応じた発信者情報開示などを選択します。

さらに、投稿が消えた後も検索結果、口コミ、SNS、検索候補、AI検索を確認し、正確な一次情報を継続的に発信することが再発防止につながります。

参考文献・データ元

  • e-Gov法令検索「刑法」第230条・第230条の2・第231条・第233条

  • e-Gov法令検索「民法」第709条・第710条

  • 法務省「拘禁刑下の矯正処遇等について」

  • 政府広報オンライン「インターネット上の人権侵害に注意!」

  • 違法・有害情報相談センター「情報流通プラットフォーム対処法」関連情報

  • Google「AI Mode / AI Overviews」関連公式発表

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件についての法的判断を示すものではありません。実際の削除請求、発信者情報開示、損害賠償請求、刑事手続き等については、事案に応じて弁護士などの専門家へご相談ください。

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